ステンレス浴槽の塗装と交換を徹底比較|カラーステンレス浴槽までわかる完全ガイド

ステンレス浴槽は、薄いステンレス鋼板(例:SUS304※)を成形して作られた、割れに強く衛生的な浴槽です。金属ならではの丈夫さと耐久性が特長で、長く使っても本体が割れにくいのが強みです。
※SUS304=家庭用シンクなどにも使われる“さびにくい”種類のステンレス

一方で、触れた瞬間の「ひんやり感」、細かな小傷や水垢(みずあか)が目立ちやすいこと、他の金属から移る“もらい錆(さび)”に注意が必要、といった特有の課題もあります。カラーステンレス浴槽(ステンレスに色付きの塗装をしたタイプ)では、経年で塗膜(とまく:塗料の膜)の艶引けや局所的な剥がれが起きることもあります。

本記事では、ステンレス浴槽の材質と熱の伝わり方をやさしく解説し、FRP・人工大理石・ホーローとの違いを「使い勝手・清掃・費用」の実用目線で整理します。
さらに、交換リフォームが適しているケースと費用・工期の考え方を示したうえで、入れ替えずにお得に再生できる「塗装」という選択肢を、現役施工者としての経験にもとづき具体的な手順と事例でご紹介します。

時間がない方へ|この記事の要点まとめ(ステンレス浴槽×素材比較×交換×塗装)
  • ステンレス浴槽は割れに強く衛生的。初期の冷たさ印象と小傷・水垢対策がポイント
  • FRPは軽量・安価、人工大理石は意匠性、ホーローはガラス質の艶と硬さ。目的と予算で選ぶ
  • 交換が向くのはサイス変更やまたぎの高さ解消等、形状改善を伴う場合
  • 交換は、解体→配管調整→据付→復旧の多工程。費用は本体+工事で数十万円〜、工期は数日〜が目安
  • 入れ替えずに再生するなら塗装。剥がれ・変色・小傷の回復に適し、短工期・廃材削減でコストを抑えやすい
  • 塗装の目安は費用12〜20万円、標準工期1日
素材比較→交換or塗装を
すぐに判断!
目次

ステンレス浴槽とは何か

ステンレス浴槽は、主にSUS304などの「オーステナイト系(※ニッケルを含むタイプ)」ステンレス鋼で作られます。耐食性(さびにくさ)と耐久性に優れ、割れに強いのが特長です。

材質の定義と製法

  • オーステナイト系:磁石がほぼ付かず、耐食性が高い系統。浴槽のように水に触れる用途で多用されます。
  • 製法:薄板をプレス成形して溶接し、縁巻きや補強で剛性を確保します。
  • 強み:割れにくい・耐熱水性に強い・長寿命。へこみや傷は入ることがありますが、致命傷になりにくいです。

熱特性と保温性の考え方

樹脂浴槽(FRP・人工大理石)に比べるとステンレスは熱を伝えやすく、入浴前に触れると冷たく感じやすいです。
ただし“お湯の保温”は浴槽だけでなく、浴室の断熱・ふた・追い焚きの有無などにも左右されます。
予防策として、湯張り前にぬるめのシャワーを浴槽表面にかけて予熱すると初期の冷たさを抑えられます。

よくある誤解と真実

  • 「錆びにくい」は「絶対に錆びない」ではありません。もらい錆(※他金属からの錆移り)や底面と立ち上げ部の溶接個所は経年で錆びが発生します。
  • 塩素濃度の高い薬剤で変色することはあります。
  • 研磨傷はつきます。荒いスポンジやクレンザーの使いすぎに注意が必要です。

他素材との違い(FRP・人工大理石・ホーローとの比較)

スクロールできます
項目ステンレスFRP人工大理石ホーロー
耐久◎ 割れに強い○ 日常使用に十分○~◎ 表面硬い◎ 表面強いが欠けると下地露出
清掃性○ 水垢対策要○ 洗剤選びやすい○~◎ 水垢付着に強い○ 研磨は不可
質感メタルソリッド(単色)光沢深みのある光沢で高級感ありガラス質の光沢
重量
価格帯低~中中~高中~高
スペック比較の補足|素材ごとの要点
  • ステンレス
    • 割れに強く耐久性が高い。小傷・水垢対策がポイント。金属としては熱伝導率は低めだが樹脂よりは高く、触れた瞬間は冷たく感じやすい→湯張り前の予熱シャワーで緩和
  • FRP
    • 軽量で交換しやすい。塗装再生とも相性良好(下地処理で密着確保)。強い研磨・溶剤の使いすぎに注意
  • 人工大理石
    • 高級感が強み。再塗装時は素材に合う専用プライマー(下塗り)が必須。高温物の長時間接触や強力洗剤は避ける
  • ホーロー
    • ガラス質の艶と清掃性。欠けると下地(金属)が露出して錆の原因に→扱いと下地処理の管理が重要
  • 判断の目安
    • 形状変更・段差見直しが必要なら交換。見た目改善・短工期・廃材削減を重視するなら塗装

素材別の特徴と向いているシーン

スクロールできます
素材向いているシーン(おすすめ)
ステンレス金属制で高耐久/長期利用(民泊等)
FRP軽量・費用重視/交換が容易(賃貸マンション等)
人工大理石意匠性・高級感重視/分譲マンション・一般戸建住宅
ホーロー重厚な質感・高耐久/高級戸建住宅

ステンレス浴槽のメリット・デメリット

ステンレス浴槽は「長く使える」「清潔を保ちやすい」といった安心感が魅力です。
その一方で、触れたときのひんやり感や小傷・水垢が気になる場面もあります。

ここでは、日々の使い心地・お手入れ・コストの観点から、メリットとデメリットを簡潔に整理します。

メリット(耐久・衛生・割れに強い・補修容易)

  • 割れに強く、長期使用に向く
  • ぬめりやカビがつきにくく、衛生管理がしやすい
  • 表面傷は付くものの、交換せずに再生塗装で見た目を戻しやすいのが利点
  • 採用しやすい価格帯

デメリット(傷の目立ち・冷感の印象・水垢の付き方)

  • 細かな傷が入りやすく、光の当たり方で小傷が目立つ
  • 触れた瞬間に冷たく感じやすい
  • 水垢が残りやすく、容易に除去できない
  • 物を落とすと簡単に凹んでしまう
  • メタルな質感は、照明や壁・床との組み合わせ方によっては古く見えやすい

カラーステンレス浴槽とは(定義と特徴)

カラーステンレス浴槽は、ステンレス素地の上に工場でカラーの塗装(焼き付け塗装)を施した浴槽です。
金属ならではの強さ・耐久性はそのままに、ホワイトやベージュなど好みの色を選べるため、メタル感を抑えて浴室全体のトーンを整えやすいのが特長です。

一方で、色をつくっているのは塗膜(とまく:塗料の膜)です。経年で艶(つや)落ちが進んだり、局所的な剥がれが出ることがあります。

耐久の考え方は「本体(ステンレス)と塗膜で別」です。本体は長期使用に耐える一方、塗膜の寿命は製品の個体差で大きく変わります。
一般的な目安としては十数年単位で良好に保たれる例がある一方、数か月〜数年程度で剥がれ相談をいただくケースもあります。

劣化が進んだ場合は、浴槽の再生塗装で修復する事が可能です。
カラーステンレス浴槽の塗装に対応する専門業者であれば、適切で確実な施工により、塗膜を十数年にわたり剥がれることなく再生できます。

交換リフォームでステンレス浴槽にする場合

浴槽交換リフォームの流れ(在来浴室の埋め込みタイプ)

  1. 解体(浴槽撤去、必要に応じて土間・タイル)
    • 既存浴槽を撤去。土間・タイルの解体も必要なので騒音・粉じんが発生
  2. 配管調整・下地補修
    • 給排水・循環金具は新浴槽基準で位置・高さを調整。腐食・漏水はここで補修/交換。床勾配・下地不陸は後工程の防水・納まりに直結
  3. 新浴槽の搬入・据付
    • 搬入経路を事前確認。水平・高さ・壁際のクリアランスを微調整して据え付け
  4. 周囲の下地・タイル復旧
    • 縁まわりと壁取り合いをタイルで割付・段差に注意して復旧
  5. コーキング・通水試験・仕上げ
    • コーキングは十分に硬化養生。通水・漏水・排水速度を確認し、最終清掃で完了

交換費用の目安と内訳(本体・撤去処分・配管・下地復旧)

内訳目安
本体価格6万~25万円(目安。サイズ・仕様で変動)
交換工事費4万~20万円(搬出入難易度・復旧範囲で上下)

補足:在来浴室は解体量と復旧範囲が費用に直結します。
上の表は据え置きタイプで容易に交換できる場合も含めています。
埋め込みタイプは防水の問題や補修が必要な場合があり、総額が上振れしやすい点に留意ください。

他素材との価格比較(FRP/人工大理石/ホーロー)

浴槽本体価格(材質別の相場例)
スクロールできます
材質本体価格の目安
ホーロー(鋳物>鋼板)15万~100万円
人工大理石(アクリル>ポリエステル)5万~80万円
FRP4万~35万円
ステンレス6万~25万円

※上記は本体価格の相場例です。仕様・サイズ・搬入条件により変動します。

入れ替えずに「お得に」再生|ステンレス浴槽の塗装という選択

ステンレス浴槽は交換しなくても、見た目と清潔感は短工期でよみがえります——それが塗装による再生です。賃貸・民泊・戸建・マンションで、廃材とコスト、ダウンタイム(お風呂を使用できない期間)を抑えつつ色も選べます。
どれくらい安く、どれくらい早く、どんな仕上がりになるのか?
この章で「向く条件/向かない条件」「工程」「費用・工期」「交換との比較」をやさしく解説します。

塗装が選ばれる背景(コスト・工期・廃材削減)

  • 交換に比べ廃材が少なく環境負荷を抑えられる
  • 工期が短く、使用再開までが早い
  • 意匠刷新(色変更)が可能で、コストを抑えての印象改善に有効

ステンレス浴槽は塗装できるのか

可能です。
ただしステンレス浴槽は塗装の難易度が高く、素材に合った下地処理とステンレス浴槽用のプライマーが必須です。
浴槽塗装業者でも対応外のところがあるため、ステンレス浴槽の塗装に対応し、実績がある専門業者を選ぶことが重要です。

ステンレス浴槽塗装|施工の流れ

  1. 素材・劣化診断/マスキング・養生
    • 劣化状況を確認。作業通路や荷物置き場を養生
  2. 下地処理:不織布研磨剤/サンドペーパーで足付け
    • 洗浄を兼ねて、不織布研磨剤で研磨。
      サンドペーパーで微細に荒らして密着を確保。
  3. 洗浄・脱脂:
    • 流水で洗浄→溶剤で脱脂(脂分を除去)
  4. プライマー:ステンレス専用を選定(密着の要)
    • ステンレス専用(エポキシ系)を使用。プライマー選定が密着のカギ。
  5. 上塗り:ホーロー浴槽用特殊樹脂塗料を吹付け(艶・肌合いを均一に)
    • 吹付けで肌合いと艶を均一化。養生と換気を徹底し、塵の混入を最小限に
  6. 硬化・検査:膜厚・艶・手触りを最終確認
    • 強制乾燥→仕上げ。最終確認は徹底的に
      工期の目安:1日

カラーステンレス浴槽の塗装

カラーステンレス浴槽も、ステンレス浴槽と同様に塗装でリメイクできます。
ただし、劣化した既存の塗膜(とまく)は密着不良の原因になるため、状態に応じて部分または全面の剥離(はくり)が必要です。

カラーステンレス浴槽塗装|施工の流れ

  1. 素材・劣化診断/マスキング・養生
    • 劣化状況を確認。作業通路や荷物置き場を養生
  2. 下地処理:不織布研磨剤/サンドペーパーで足付け
    • 洗浄を兼ねて、不織布研磨剤で研磨。
      サンドペーパーで微細に荒らして密着を確保。
  3. 劣化塗膜の剥離:剥がれている、もしくは弱くなっている塗膜をはがす
    • 浮き・弱った塗膜を丁寧に除去し、必要に応じてステンレス素地まで剥離。
      健全部との境目はペーパーでフェザーエッジ(薄く馴染ませる)に整え、段差や仕上がりの映り込みを防ぎます。
  4. 洗浄・脱脂:
    • 流水で洗浄→溶剤で脱脂(脂分を除去)
  5. プライマー:ステンレス専用を選定(密着の要)
    • ステンレス専用(エポキシ系)を使用。プライマー選定が密着のカギ
    • プライマー乾燥後に、剥離箇所との境目が出ていないか確認
  6. 上塗り:ホーロー浴槽用特殊樹脂塗料を吹付け(艶・肌合いを均一に)
    • 吹付けで肌合いと艶を均一化。養生と換気を徹底し、塵の混入を最小限に
  7. 硬化・検査:膜厚・艶・手触りを最終確認
    • 強制乾燥→仕上げ。最終確認は徹底的に
      工期の目安:1日

ステンレス浴槽塗装とカラーステンレス浴槽塗装の工程差・費用差

項目通常のステンレス浴槽塗装カラーステンレス浴槽の再塗装
下地・前処理研磨(足付け)→洗浄・脱脂→ステンレス浴槽用プライマー浮き・弱膜の部分〜全面剥離→段差処理(フェザーエッジ)→研磨→洗浄・脱脂→ステンレス浴槽用プライマー
工程数3〜4工程(下地→プライマー→上塗り→乾燥)4〜6工程(剥離→下地再生→プライマー→上塗り→硬化)
工期目安通常1日通常1日(剥離量により+半日)
費用目安(税込)約12〜20万円約15〜28万円(状態により変動)
浴室の使用開始工事完了の翌々日工事完了の翌々日
追い炊き可能※業者による可能※業者による
リスク・注意24時間風呂の使用は不可24時間風呂の使用は不可

長持ちさせるコツ|ステンレス浴槽・カラーステンレス浴槽共通

  • 研磨剤入りのクリーナー・金属タワシ・メラミンスポンジは使用NG
  • 入浴後は夜間もしくは朝の選択終了時に水を抜いておく

施工事例|ステンレス浴槽は塗装でここまで変わる

写真付きの詳しい事例は、施工例ページInstagramで随時更新しています。ここでは、よくご相談をいただくパターンを中心に、施工例を紹介します。ご検討時の参考にしてみてください。

在来浴室のステンレス浴槽

スクロールできます
項目内容
場所大阪府泉大津市
課題水垢の付着、くすみがひどい
実施内容下地処理→ステンレス浴槽用プライマー→専用トップコートで浴槽と腰下タイルを塗装
床には浴室床用シート|オフロアを施工
効果くすみと水垢跡が解消し、綺麗なホワイトへ再生。浴槽とタイルの色を統一したことで明るさ・清潔感が向上。床はノンスリップで冷たさが和らぎ、目地汚れがつきにくく日常清掃が楽に
工期2日半(タイル壁塗装、浴室床用シート施工を含む)
施工前のステンレス浴槽。水垢が目立ち、全体がくすんで見える
施工前|水垢が目立つステンレス浴槽
水垢とくすみで光沢が低下している
施工後の浴槽。白い塗装で再生され、水垢やくすみがなく明るく仕上がっている
施工後|白くピカピカになった浴槽
白で再生塗装し、水垢・くすみが解消した
施工前の在来浴室。タイル壁とステンレス浴槽に汚れが蓄積し、暗い印象
施工前|在来浴室(タイル壁+ステンレス浴槽)
タイル壁・浴槽ともに汚れが多く、全体が暗いイメージ
施工後の在来浴室。タイル壁とステンレス浴槽を白で統一塗装し、明るく清潔感のある印象
工後|タイル壁と浴槽を白で統一
タイル壁とステンレス浴槽を白で塗装し、明るく清潔感のある浴室に仕上がった

在来浴室のカラーステンレス浴槽

スクロールできます
項目内容
場所大阪府守口市
課題一部に剥がれがある
実施内容下地処理→段差処理→ステンレス浴槽用プライマー→専用トップコートで塗装
効果剥がれ箇所は補修で解消。ムラなく明るいオフホワイトの浴槽に
工期1日
施工前のカラーステンレス浴槽。縁や底部で塗膜が一部剥がれている状態
施工前|一部が剥がれたカラーステンレス浴槽
局所的な剥離とくすみが目立ちます
施工中の様子。劣化塗膜を剥離し、健全部との段差を研磨で馴染ませた下地
施工中|劣化部の剥離と段差処理後
浮き・弱膜を除去し、フェザーエッジで段差を解消
施工中の様子。ステンレス浴槽専用プライマー塗装後。剥離部まわりに段差はなくフラット
施工中|ステンレス用プライマー塗布後
ステンレス浴槽用プライマーで密着層を形成し、剥離部まわりの段差解消も確認できた
施工後の浴槽。明るいオフホワイトで再塗装され、均一な艶で清潔感のある仕上がり
施工後|明るいオフホワイトで再塗装
くすみ・剥離跡が解消し、明るく清潔感のある印象に

📞 お風呂再生工事の事なら、お気軽にお問い合わせください。 👉 お問い合わせページへ
施工事例ページ、料金ページもご覧になってください👇

交換 vs 塗装|どう選ぶ?

ステンレス浴槽はサビに強く、使えないほど劣化するケースはまれです。

したがって、
サイズや形状・段差など「機能」を変えたい場合のみ交換を検討し、そうでなければ塗装による再生が合理的です。
現場目線でも、浴槽塗装の中ではステンレスが最もコストパフォーマンスに優れると感じています。
ただし技術難易度が高く、対応外の業者もあるため業者選びは慎重に進めましょう。

安全性・構造から考える

  • 交換が向く例:またぎ高さを下げたい(バリアフリー化)、浴槽サイズ・形状を根本的に変えたい
  • 塗装が向く例:見た目のくすみ・変色・小傷、水垢やザラつき、カラーステンレスの塗膜の浮き・剥がれを直したい。構造が健全で「使えるが美観と清掃性を上げたい」ケース。
  • 迷ったら専門業者に相談する事をおすすめします。

機能変更の必要性から考える

  • 交換が向く例:段差・深さ・幅の見直し、手すり位置の最適化、断熱浴槽への変更など機能を大きく変えたい。
  • 塗装が向く例:色、艶などの美観、手触りの改善、清掃性の向上、レイアウトは現状のまま印象を明るくしたい。

予算・工期から考える(目安)

スクロールできます
選択肢目安費用目安工期
浴槽のみ交換(在来)本体+工事で数十万円〜3日〜(解体・復旧含む)
ユニットバスごと交換80〜200万円前後3〜10日(規模・付帯工事で変動)
ステンレス浴槽の塗装12〜20万円1日(乾燥・検査含む)
※現場条件・劣化度・搬入経路により上下します

運用(賃貸・民泊・ご家庭)への影響から考える

  • 賃貸・民泊・管理物件:交換は停止期間が長くなりがち。塗装は短工期で運用を止めにくく、内見・レビューの印象改善に効果的です。
  • ご家庭:交換は複数日の在宅対応が必要になりやすい一方、塗装は当日〜翌日の入浴制限を見込めば生活影響を抑えやすいです。
  • 臭気・騒音:養生・換気・工程管理で軽減。作業時間帯と乾燥時間は事前共有で安心です。

業者選びの注意(ステンレス対応かを必ず確認)

  • ステンレス浴槽に対応しているか(対応外の業者もあります)。
  • 下地処理→ステンレス浴槽用プライマー→ステンレス浴槽用トップコートの内容を明確に説明できるか。
  • 乾燥・養生時間、お風呂の使用再開の具体的な目安を提示できるか。
  • 施工写真と保証内容、カラーステンレスの剥離対応実績があるか。

迷ったらこの順で決めましょう

  • ① 現地診断:構造健全性(下地・配管・金具)をチェック。
  • ② ご要望整理:機能を変えるのか/見た目・清掃性を整えるのか。
  • ③ 両案比較交換案塗装案の費用・工期・生活影響を横並びで検討。
  • ④ 工程計画:作業時間帯・乾燥時間・入浴再開タイミングまでスケジュール化。

まとめ

  • 素材の本質:ステンレス浴槽は割れに強く、衛生的で長寿命です。
    一方で、触れたときのひんやり感や小傷・水垢が目立ちやすい側面があります。カラーステンレスは意匠性に優れますが、塗膜の扱いに注意が必要です。
  • 判断基準:サイズ変更・またぎ高さの見直しなど機能を変えるなら交換、構造が健全で見た目や清掃性を整えたいなら塗装が効率的です。
    ステンレスはサビに強いため、使えないほどの劣化でなければ塗装が最適解になりやすいです。
  • 目安感:交換は本体+工事で数十万円〜(在来は解体復旧を含み工期3日〜)。
    ステンレス浴槽の塗装は12〜20万円/1日が標準目安です。
  • 業者選び:ステンレス浴槽に対応し、下地処理からステンレス浴槽の塗料に精通している業者を選びましょう。
    対応外の業者もあるため要確認です。
💡「安全性」→「機能変更の必要性」→「見た目・清掃性」の順で優先順位を決めると迷いにくくなります。
  • 安全性に不安がある(広範囲の裏錆・貫通・漏水の疑い)
    • 交換を第一候補にします。
  • サイズ・形状・またぎ高さを変えたいなど機能変更が目的
    • 交換が適しています。
  • 艶・色・手触りを整えたいなど美観回復が目的
    • 塗装が有力な選択肢です(カラーステンレスの劣化は状態に応じて剥離+再塗装)。

迷われたら、本記事の比較表・費用目安・施工例をご参照ください。賃貸・民泊・ご家庭の運用条件に合わせ、必要に応じて現地調査で最適な方法(交換/塗装)とスケジュールをご提案します。

ステンレス浴槽の塗装・再生に関するよくある質問(FAQ)

  • 適切な下地処理(足付け・脱脂)とステンレス浴槽用プライマー/ステンレス浴槽用トップコートを用い、所定の乾燥・養生と日常の中性洗剤による清掃を守れば、塗膜は確実に十数年維持できます。強い研磨パッドやクレンザー、メラミンスポンジは早期劣化の原因になるため避けてください。

  • 追い焚きは可能で、まったく問題ありません。ただし業者によっては対応していない場合もあるため、事前にしっかりご確認ください。

  • ステンレス自体はサビに強いものの、もらい錆や溶接部などに局部的なサビは発生します。除錆・エポキシライニングを行った上で再塗装すれば美観は回復可能です。ステンレスは使えないほど痛むことは稀で、交換は主にサイズ・段差など機能を変えたい場合に検討します。

  • 標準1日で完了します(補修の程度によります)。入浴再開は塗装完了の翌々日以降が目安です。

  • ステンレス浴槽の全面塗装は12〜20万円が目安です。サイズ・劣化度・補修の有無で変動します。カラーステンレスの剥離を伴う再塗装は15〜28万円が目安です。

  • 現場で調色可能なので、ご希望の色で塗装できます。

CONTACT

お問い合わせ

お問い合わせ

水廻り再生リフォームに関するご相談は是非当社までご相談ください。
担当スタッフが丁寧にご案内いたします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社ビューティーメイク 代表取締役
水廻り再生リフォーム歴32年

日々、浴室・浴槽塗装、キッチン塗装等、パネル・シート施工等、水廻りの再生リフォームを研究しております。
少しでも皆様に再生リフォームを知っていただく為、わかりやすくお役に立てる記事を書いていきます。
水廻り再生リフォームに、ご不安やご不明な点、ご質問があれば
お気軽にご相談下さい。

目次