ユニットバスを“貼るだけ”で再生|装飾シート×床用シート×塗装の低コスト改修ガイド

ユニットバスの壁や床に、こんなお悩みはありませんか?

・壁面の黄ばみやカビ、汚れが取れない
・床が冷たくて滑りやすい
・剥がれや変色で見た目が古く感じる
・全面リフォームは高額で踏み切れない

実は、ユニットバスは「張り替える」のではなく、「張るだけ」で美しく再生できる時代です。
壁面には装飾シート(化粧フィルム)、床面には専用の浴室床用シートを施工することで、費用を抑えながら、機能性とデザイン性を兼ね備えた空間に生まれ変わります。

この記事では、法人・個人を問わず幅広い現場で活用が進む「装飾シート」や「バスナフローレ」をはじめとする浴室床用シートの魅力、施工方法、費用感、注意点まで詳しく解説します。

ユニットバスのリフォームに興味がある方は、ぜひこの記事を参考に、交換ではなく“再生”という新しい選択肢をご検討ください。

目次

なぜ“貼る施工”が注目されているのか

ユニットバスのリフォームといえば、「入れ替え」が一般的な選択肢と思われがちです。
しかし近年、施工期間が短く、費用も抑えられる「張る施工」が、ホテルや賃貸物件、戸建て住宅など幅広い現場で注目を集めています。

壁や床に専用のシートを貼ることで、既存の設備を活かしながら、見た目も機能も一新できるこの手法。
本章では、「張る施工」が選ばれている理由や、従来のリフォームと比較したときの違いについて詳しく見ていきます。

既存ユニットバスの「壁面・床」で起きる主な劣化

ユニットバスの壁面や床は、毎日使用する中で徐々に劣化が進んでいきます。特に目立ちやすいのが以下のような現象です。

  • 壁や床にこびりついた汚れやカビ
  • 表面塗装の剥がれやめくれ
  • 湯気や湿気による変色・退色
  • 経年による黄ばみや黒ずみ

これらの劣化は、日々の掃除ではなかなか改善されず、見た目だけでなく衛生面や安全性にも影響を及ぼします。
特に法人物件では印象や評価に直結するため、早期の対応が求められるケースも少なくありません。

こうした状況に対し、「張る施工」は有効なリフレッシュ手段となります。


入れ替え不要のメリット—短工期・低コスト・廃材削減

「古くなったユニットバスは入れ替えるしかない」と思われがちですが、実は壁や床を“張るだけ”で再生する方法があります。
この工法は、以下のような明確なメリットがあります。

スクロールできます
メリット内容
⏱ 短工期壁や床のみの施工で、最短1日で完了可能
💰 低コストフルリフォームと比較して20~30%の費用で済むケースも
♻ 廃材削減解体が不要なため、廃材・産廃処理の手間とコストを軽減

🔧 追加のメリット:

  • 水まわり設備の移動が不要なため、配管や電気工事のコストも削減
  • 営業中の施設や入居中の住宅でも、使用停止期間を最小限に抑えられる
  • 壁1面や床のみなど、必要な範囲だけ施工できる柔軟性

このように、「張るだけの再生」は、機能性・見た目を整えるだけでなく、施工の負担そのものを軽くする選択肢です。


部分施工で賢く節約—壁一面・床のみでも効果的

ユニットバスの劣化は、全体ではなく「一部分だけ」目立ってしまうケースが多く見られます。

🧩 たとえば…

  • シャワーが当たる壁面の一部だけ黄ばんでいる
  • 床だけが冷たくて滑りやすい
  • カビの発生箇所が限られている

このような場合、すべてを交換するのではなく、必要な範囲だけをシートで補修・リフレッシュすることで、コストと手間を大幅に抑えられます。

スクロールできます
施工範囲目安費用(概算)施工日数
壁1面のみ5〜10万円前後数時間~半日
床のみ6〜12万円前後半日程度
壁+床15〜25万円前後1日

🏢 賃貸物件・民泊・宿泊施設では:

  • 営業を止めずに施工可能
  • 空室対策やレビュー改善に直結

🏠 個人宅では:

  • 今必要な箇所だけ対応し、後から段階的に施工も可能
  • 最小限の工事で生活に支障をきたさない

部分施工は、「今すぐ全部は無理だけど、見た目は整えたい」「次の入居者前に一部だけ直したい」というニーズにマッチした賢い選択です。

法人/個人それぞれに効く活用シーン

「張るだけ」の再生工法は、法人・個人を問わず、多様な現場で活用されています。
それぞれの立場で求める条件にフィットしやすく、“今すぐ・最小限で・効果的に”が叶う手段として注目されています。


法人にとっての活用メリット(ホテル・賃貸・民泊・管理物件)

スクロールできます
課題シート施工で解決できること
空室対策壁や床の美観改善で写真映え&内覧時の印象アップ
レビュー評価清潔感のある見た目で評価向上・苦情の予防に
営業停止リスク短工期で稼働を止めずに改修可能
維持コスト耐久性のあるシートで清掃・補修回数を軽減

💡 こんな施設で導入実績あり:

  • ビジネスホテルの客室ユニットバス
  • 賃貸アパートの浴室原状回復
  • 高齢者施設の安全対策(滑り防止床シート)

個人にとっての活用メリット(戸建・マンション)

スクロールできます
課題シート施工で解決できること
カビ・黄ばみ防カビ性のある壁シートで見た目と清潔感を改善
冷たい床クッション性のある床材で冬場も快適に
高額リフォームの負担必要な箇所だけ直せるので無理なくリフォーム可能

🛁 よくある施工パターン:

  • お風呂の壁一面にアクセント貼り
  • 冷たくて滑りやすい床のみシート施工
  • 壁+床+浴槽塗装で統一感あるバスルームに

このように、「美観の回復+機能性アップ+コスト抑制」を同時に実現できる点が、法人・個人双方から選ばれる理由です。


ユニットバスに使う装飾シート(化粧フィルム)とは—水まわり対応の基礎知識

装飾シート(化粧フィルム)は、もともとエレベーターの内装や、室内の扉、カウンター、窓枠などに使用されてきた建材です。
近年ではこの意匠性の高さと薄さを活かし、浴室内の天井や壁面にも応用されるようになりました。

💡 ただし注意点も:

  • 室内用をそのまま浴室に使用する事はお勧めできません
  • 見た目が同じでも、使用環境に合った製品を選定する必要があります

🎯 浴室対応製品の主な特徴:

  • 防カビ・抗菌処理が施されており、湿気の多い環境でも清潔感を維持しやすい
  • 耐水性・防湿性に配慮された施工方法により、剥がれにくく仕上がりが長持ち
  • 石目・木目・メタル調などの意匠により、ユニットバスに高級感をプラスできる

誤解しがちな点:

  • 耐熱性・耐薬品性などの性能は、基本的に室内用と大きな差はありません
  • そのため、あくまで“浴室で使えるように施工方法と環境を調整する”ことが重要です

この章では、こうした装飾シートの性能や役割、そして一般の室内用シートとの違いについて、詳しく解説していきます。


構造と性能—耐水・防カビ・抗菌の仕組み

浴室に使用する装飾シートは、基本的にフィルム状の多層構造でできており、意匠層・粘着層・離型紙などから構成されています。
その構造自体に大きな違いはないものの、浴室対応品には防カビ・抗菌加工が施されている点が大きな特長です。

📌 主な構造と処理の概要:

スクロールできます
特徴・役割
表面フィルム層デザイン(石目・木目など)と耐摩耗性を兼ねる
印刷層視覚的な意匠を表現
粘着層下地に密着させるための強力な接着層(耐水性あり)
防カビ・抗菌処理細菌やカビの発生を抑える加工がフィルム表面に施されている

🛑 注意点:

  • 耐熱性や耐薬品性は、室内用とほぼ同等であるため、高温・薬品を使用する特殊清掃には不向きです
  • 常時水に浸かるような場所や浴槽内には施工できません
  • 正しい下地処理と施工方法が重要で、接着不良や剥がれの原因にもなり得ます

防カビ・抗菌仕様の装飾シートを選ぶことで、カビの発生を抑え、長期間清潔な浴室空間を保つことが可能になります。
次章では、室内用シートと浴室用シートの違いについてさらに掘り下げます。


室内用との違い—浴室専用品が選ばれる理由

装飾シートは、エレベーターや室内建具などで使用されている製品と、浴室で使用される製品が基本的には同じ構造をしています。
違いはただひとつ、表面に防カビ・抗菌処理が施されているかどうかです。

📌 浴室で使用する際の要注意ポイント:

  • 粘着層や基材は室内用と同一であり、シート自体に特別な耐水性や耐湿性能があるわけではありません
  • そのため、施工側の下地処理・プライマー選定・圧着管理が極めて重要になります

🛠 浴室での施工が難しい理由は「シートの違い」ではなく「環境の違い」:

  • 湿度が高く、結露や水滴が常に発生する環境
  • 素材によっては水分を含みやすい下地(防水ベニヤ・合板など)
  • ドア周りや入隅など、密着しづらい複雑な形状が多い

スクロールできます
比較項目室内用シート浴室用シート(防カビ・抗菌仕様)
構造・粘着層同じ同じ
表面処理通常(処理なし)防カビ・抗菌処理あり
使用環境乾燥空間湿気・結露の多い空間
施工管理の重要性非常に高い

施工ミスが起きやすい箇所:

  • 含水している下地に貼ってしまう
  • 適切なプライマーを使わない
  • 入隅やコーキング周りの圧着不足

このように、「浴室用シート」として販売されている製品の多くは、防カビ・抗菌加工された室内用シートです。
そのため、確実な施工管理が品質を左右する最重要ポイントとなります。


🛠壁面の劣化が進んだユニットバスの下地処理ポイント(サビ・腐食対策)

ユニットバスの壁面は、長年の使用でサビ・腐食・膨れ・剥がれなどの劣化が進行しやすい箇所です。
とくに鋼板製のパネル(塩ビ鋼板等)や下地が使用されている場合、目に見えない裏側で腐食が広がっていることもあります。

📌 こんな症状があれば注意:

  • 表面が「ボコボコ」と浮いている
  • 表面塗膜が膨れて割れている
  • サビ汁が流れ出している

下地処理の基本ステップ

スクロールできます
工程内容
① ケレン(研磨・除去)浮き・剥がれ・サビ・脆弱部を徹底的に除去
② 防錆処理金属部には防錆剤やサビ止め塗料を塗布
③ 補修材で成形パテで平滑に仕上げる
④ パネル下地処理変形や腐食が激しい場合は下地パネルを増し張り

🛠 ポイント:

  • 表面だけ整えても、内部で腐食が残っていれば再劣化リスクが高い
  • シートの密着性・耐久性は、「下地の健全性」に大きく左右される

見た目の仕上がりだけでなく、長くきれいに使える浴室にするためには、下地処理こそ最も重要な工程です。
次は、この下地に「パネル+シート」を組み合わせた施工方法についてご紹介します。


下地補強としてパネル張り+フィルム貼りの流れ

サビや腐食が広がっているユニットバスの壁面には、「ただシートを貼るだけ」では十分な効果が得られません。
また、模様の凸凹が大きい場合にはシートが密着せず、施工そのものが不可能なケースもあります。

そこで必要になるのが、下地の補強や、凹凸を均すための「パネル下地」です。
あらかじめ装飾シートを貼り付けたパネルを作成し、それを既存壁面に増し張りすることで、美観・密着性・耐久性のすべてを確保することができます。


施工の基本ステップ

スクロールできます
工程内容
① 下地処理サビ・腐食の除去、脆弱部分の撤去と補修(前項参照)
② パネル加工発泡塩ビ板などの樹脂パネルに専用プライマーを塗布し、装飾シートを圧着。必要に応じて巻き込み処理を施す
③ パネル張り付け仮止め用両面テープ+専用ボンドで壁面に固定し、しっかり圧着
④ コーキング仕上げ入隅や端部を丁寧にシーリングし、防水性と仕上がりの美しさを確保

📌 使用される下地パネル例:

  • 発泡塩ビパネル(高耐久で加工性に優れる)
  • ABS板(寸法安定性が高く、水まわり向き)

💡 この工法のメリット:

  • 下地が荒れていても、新たな平面を作り直せる
  • 装飾シートが浮きや剥がれを起こしにくく、美観が長持ち
  • 解体や撤去を伴わないため、工期短縮・コスト削減にもつながる

下地が不安定なまま無理にシートを貼ると、早期の剥がれや膨れの原因になります。
そのため「パネル+フィルム」の組み合わせは、長く美しく使える浴室にするための最適なリフォーム方法と言えるでしょう。


主要メーカー徹底比較—壁面シートの特長から選ぶ

浴室の壁面施工に使用できる装飾シートは、見た目や機能性だけでなく、施工性や価格帯、透けにくさなど実際の使用感によって選定されることがほとんどです。

ここでは、現場でも使用実績の多い3ブランドについて、それぞれの特徴と弊社での採用実績・所感を交えて紹介します。


3M ダイノック NEOシリーズ(ネオックス)

✅ 特徴と性能

  • 防カビ・抗菌仕様あり(浴室向けグレード明記)
  • 意匠性に優れ、高級感のある木目・石目柄が豊富
  • 密着性も良好で、施工時の貼り直しにも強い
  • タイルの目地に追従して張れるグレードもある(ネオタイル)

🛠 弊社での使用感・評価

  • 非常に張りやすく、品質も安定しています
  • 施工のしやすさ・仕上がりともに優秀ですが、
     👉 掛け率的にかなり高価格帯になるため、コスト重視の案件では提案を控えがちです
  • お客様からの「指定」がある場合を除き、積極的には採用していません

💰 想定価格帯(目安)

  • 上代ベース:6,000〜12,000円/㎡前後
  • 浴室壁一面で施工する場合、材料費だけで1万〜1.5万円超となることも

💡 サンゲツ リアテックシリーズ

✅ 特徴と性能

  • 豊富なデザインバリエーション(石目・木目・抽象柄など)
  • 一部に浴室対応の「防カビ・抗菌仕様」ラインあり
  • 施工性も安定しており、巻き込み・角出し加工にも対応しやすい

🛠 弊社での使用感・評価

  • 品質と価格のバランスが非常に良い
  • 現場での主要採用品として、最も多く使用しています
  • 白や淡色系も透けにくく、扱いやすい製品が多い印象

💰 想定価格帯(目安)

  • 上代ベース:4,000〜8,000円/㎡程度
  • 高コスパで、法人・個人問わず提案しやすい製品です

✅リアテックの施工事例

壁1面下部が汚れているユニットバス
施工前
壁1面に大理石風のパネルを張ったユニットバス
施工後

ビジネスホテルのユニットバス。汚れている1面のみに、大理石柄のリアテックを施工

⚠ リンテック パロアシリーズ

✅ 特徴と性能

  • 意匠はややシンプルだが、木目や抽象柄、単色系が中心
  • 浴室用途として使用可能な防カビ・抗菌グレードあり

🛠 弊社での使用感・評価

  • 価格的には非常に導入しやすい部類に入ります
  • ただし、白の無地柄などで下地が透けるケースがあり、注意が必要
  • 安価な施工が求められる場合を除き、積極的な採用はしていません

💰 想定価格帯(目安)

  • 上代ベース:3,500〜7,000円/㎡程度
  • コスト重視の現場で、透けの問題に配慮できる場合には選択肢となります

このように、シート選定は単に価格やデザインだけでなく、現場環境や下地状態・期待耐久性に応じて柔軟に使い分けることが大切です。


知っておきたい商標の話—「ダイノック」は3Mの登録商標

現在、「装飾シート=ダイノック」という認識は、専門業者以外ではほぼ常識のように浸透しています。
実際、現場でもお客様から「ここにダイノック張れますか?」「ダイノックでお風呂きれいにしたい」などと聞かれることが非常に多くあります。

しかし本来「ダイノック(Di-Noc)」は、3M社が商標登録している製品シリーズ名であり、固有のブランド名です。

正しい呼び方を知っておきましょう

スクロールできます
用語意味・用途
ダイノックシート本来は3M社の製品のみを指す呼称(商標登録あり)
装飾シート・化粧フィルム各メーカー共通の一般名称
リアテック、パロア など他社(サンゲツ、リンテックなど)の製品ブランド名

注意点:

  • 他社製品(リアテックやパロアなど)を「ダイノック」と表現することは、厳密には誤用になります
  • メーカーのパンフレットや公式サイトでは、「ダイノック」の名称は3M製品以外では使用されません

💬 ユーザーとして気をつけたいポイント:

  • 「ダイノック」という名称はよく使われていますが、実際にはメーカーごとに異なる製品が存在しています
  • リフォームを依頼する際は、どのメーカーの製品を使うのかを確認することが大切です
  • 同じような見た目でも、価格・厚み・色味・施工性に違いがあるため、事前に比較・相談するのがおすすめです

施工前チェック—下地診断で仕上がりが決まります

装飾シートを美しく、そして長く維持するためには、施工前の下地診断が非常に重要です。
どんなに良いシートを使っても、下地が劣化していたり、水分が残っていたりすると、浮き・剥がれ・再劣化の原因になってしまいます。

特にユニットバスは湿気が多く、経年によって見えない部分でサビ・腐食・浮き・変形が進行していることも少なくありません。
そのため、施工前には下地の状態を的確に把握し、適切な補修と処理を施すことが求められます


🛠 この章では、以下の3つの視点からチェックポイントを解説します:

  • 汚れ・黄ばみ・小傷・微細なひび—シートでカバーできる範囲
  • サビ・腐食・欠損—補修+パネル下地で確実に対処
  • コーキング・金物・配管まわり—見落としがちな確認ポイント

見た目ではわかりづらい劣化も、しっかりと事前に見極めることで、仕上がりの美しさと耐久性が大きく変わります


汚れ・黄ばみ・小傷・微細なひび—シートでカバーできる範囲

ユニットバスの経年劣化でよく見られるのが、表面の汚れや黄ばみ、小さなキズやひびといった軽度の症状です。
これらは、下地が健全な状態であれば、装飾シートを貼ることで十分にカバーすることができます。


シート施工で対応可能な代表例

スクロールできます
症状シート施工で対応できるか
水アカ・黒ずみ・黄ばみ✅ 施工前に清掃し、上からシートで隠せる
細かい擦り傷・小さなキズ✅ シートの厚みで表面をフラットに仕上げられる
表面塗膜のわずかな劣化✅ サンディングによる平滑化で施工可能
微細なヘアクラック(ひび)⚠ 下地が健全であれば施工可、状態によって要下地パネル

📌 注意点:

  • 下地の強度が十分であることが前提です
  • 表面が柔らかくなっていたり、触って沈む場合は、そのまま施工すると剥がれや浮きの原因になります

💡 施工前には:

  • 手で押してみて「ブカブカ」していないか確認
  • 軽度の劣化か、それとも下地補修が必要な症状かを、現地調査で判断します

このような軽度の劣化であれば、パテやプライマー処理を行ったうえで、直接シートを張ることで簡単に美観を回復することが可能です。


サビ・腐食・欠損—補修+パネル下地で確実に対処

ユニットバスの下地にサビ・腐食・穴あき・欠損などがある場合、そのまま装飾シートを貼ることはできません。
こうした構造的な劣化には、補修と下地の再構築(=パネル下地)が必要です。


よくある症状とその対処法

スクロールできます
劣化症状処置方法
金属部分のサビ・膨れケレン+防錆処理(防錆剤・エポキシ塗布など)後にパネル上張り
一部腐食による脆弱化欠損部の撤去+パテ成形後にパネル上張り
下地の穴あき・凹みパネル増し張りでフラットな下地を再構築
強度不足の広範囲劣化腐食部を開口・下地補強後にパネル上張り

📌 現場での判断ポイント:

  • サビが表面だけでなく内部まで進行しているか
  • 防水ベニヤ等の場合、腐食がどこまで進行しているか
  • シート施工後の耐久性に不安が残らないかどうか

💡 パネル下地補強が有効な理由:

  • 腐食や歪みをリセットし、新しい平滑な面を作れる
  • シートの密着性を保ち、長期的な剥がれを防止
  • 壁をすべて壊す必要がないため、コストも施工日数も抑えられる

このように、重度の劣化は見た目だけでなく安全性や防水性にも関わる問題です。
「ちょっと浮いてるだけ」と軽視せず、しっかりと下地から補修することで、シート施工の効果が最大限に発揮されます。


コーキング・金物・配管まわり—見落としがちな確認ポイント

ユニットバスの壁面施工で、意外と見落とされやすいのが入隅(コーナー部分)や配管周り、既存の金物まわりの状態です。
これらの箇所は、シートの仕上がりや耐久性に大きく影響するため、事前の確認と処理が欠かせません。


チェックすべき代表的な箇所

スクロールできます
チェック箇所確認内容
コーキング古いコーキングは必ず撤去。
シート施工時は、継ぎ目を重ねてなるべくコーキング不要にする事が望ましい
金物(手すり・棚・カバー)再利用か撤去かを確認。取付時の位置を決めておく。
配管周り(シャワー・水栓)基本外して施工。取付部の精密なカットとシーリング処理が必要
入隅・出隅(コーナー部)面がきれいに出るように、下地の直角・曲面処理を確認

施工トラブルが起こりやすい例:

  • 古いコーキングの上から施工して密着不良や剥がれが起こる
  • 金物の裏で水が入り込むことで、カビ・浮きの温床になる
  • 配管周りの隙間が甘く、防水性が低下する

💡 対策とアドバイス:

  • 施工前に一度金物を取り外し、シート施工後に再固定するのが理想的
  • 配管周囲は、隙間なく密着+シーリング処理を徹底することで防水性が高まる
  • コーキングは全体を美しく見せる「額縁」的な役割もあるため、丁寧な処理が仕上がりを左右します

細部の処理まで丁寧に仕上げることで、見た目の完成度が上がるだけでなく、シートの耐久性や清掃性も大きく向します。
「張るだけ」で終わらない、プロの下地管理と仕上げ処理が品質の鍵を握ります。


浴室床用シートによるリフォーム提案

ユニットバスの中でも、床面は劣化が進みやすく、快適性や安全性に直結する重要な部分です。
特に、冷たさ・滑りやすさ・黒ずみ・割れ・目地のカビなど、使用年数が長くなるにつれて不満が多くなりがちです。

しかし、従来のように「床を壊して張り替える」必要はありません。
今は、専用の浴室床用シートを“既存床にそのまま貼る”工法で、手軽に快適な床リフォームが可能です。


この章では以下のようなポイントを詳しく解説していきます

✔️既存床(タイル/ユニット床)で生じる「冷たさ・滑り・汚れ・傷」の課題
✔️「壊さず貼る」床シートならではの短期施工・営業停止回避メリット
✔️施工上のポイント・注意点(下地調整・防滑仕様・水はけ・断熱性能)
✔️人気シリーズ紹介:東リ バスナシリーズ(バスナフローレ/バスナリアルデザイン/バスナアルティ)
✔️浴室、浴槽、ユニットバス塗装+床シート貼りというハイブリッド提案の価値
✔️施工上のポイント・注意点(下地調整・防滑仕様・水はけ・断熱性能)

💡コスト・施工時間・使い勝手すべてに優れた「床だけリフォーム」の可能性を、ぜひ知ってください。


既存床(タイル/ユニット床)で生じる「冷たさ・滑り・汚れ・傷」の課題

浴室の床に関する悩みは、見た目だけでなく安全性や快適性に直結する重要なポイントです。
とくに、既存のタイル床やユニット床(FRP製など)には、以下のような課題がよく見られます。


⚠ よくある浴室床の問題点

スクロールできます
症状内容
❄ 冷たいタイルや樹脂素材は断熱性が低く、冬場に特に不快感が強くヒートショックの原因に
💦 滑りやすい表面が硬く、石けんや水滴で滑りやすい状態に
🧼 汚れやすい表面の微細な凹凸や目地に汚れ・カビが付着しやすい
🔨 傷つきやすい経年劣化や衝撃でヒビ・欠け・すり傷が発生しやすい
タイル床は目地の欠損も

これらの問題は、日々の清掃ではなかなか解消できず、見た目の劣化だけでなく、転倒事故やヒートショックのリスクにもつながります。

特に高齢者やお子さまがいる家庭、または宿泊施設・賃貸住宅では、床のコンディションが快適性・満足度を大きく左右します。


💡 こうした課題を、「壊さず張る」床用シート施工で解決できるのが、次の章でご紹介するポイントです。


「壊さず貼る」床シートならではの短期施工・営業停止回避メリット

従来、浴室床のリフォームといえば、既存の床を解体・撤去し、新たにモルタルを打ち直してから仕上げ材を施工するという手間のかかる工程が必要でした。
しかし、現在では既存の床を壊さず、そのまま上から専用シートを張るだけで、見た目も機能も一新できる工法が主流になりつつあります。


なぜ“壊さず張る”のがメリットなのか?

スクロールできます
項目通常の床改修シート貼り工法
工程解体 → 下地調整 → 仕上げ材施工既存床を活かして直接施工
工期3〜5日程度半日程度で完了可
騒音・粉塵発生あり(ハツリ・粉塵対策が必要)ほとんどなし
使用制限工期中は浴室使用不可翌日には使用再開可
コスト高め(30万円〜)抑えやすい(8万円前後)

🏢 特に法人施設でのメリット:

  • 営業停止や休業日を取らずに施工可能(ビジネスホテル・賃貸管理物件・民泊など)
  • 作業が短時間で終わるため、稼働率を落とさずに美観と安全性を改善

🏠 個人宅でも:

  • 日中の工事で完了し、翌日から普段通りの使用が可能
  • 大がかりな工事や在宅立ち合いの負担が少ない

このように、「壊さず張る床シート施工」は、スピーディー・静か・低コストという、三拍子そろったリフォーム方法です。


人気シリーズ紹介:東リ バスナシリーズ(バスナフローレ/バスナリアルデザイン/バスナアルティ)

浴室床用シートの中でも、品質・意匠性・機能性のバランスが取れている定番シリーズが、東リの「バスナシリーズ」です。
多くの公共施設・ホテル・賃貸住宅・戸建住宅などで導入実績があり、弊社でも数多くの現場で採用しています。


代表的な製品ラインアップ

スクロールできます
シリーズ名特徴使用感・おすすめポイント弊社での見解
バスナフローレ柔らかな質感のベーシックタイプ👣 一番人気。クッション性と防滑性のバランスが良く、個人宅や高齢者向け物件に最適試験施工段階から導入しており、最も施工実績が多い信頼のシリーズです。
バスナリアルデザイン石目調・モザイクタイル調などの高意匠タイプ🎨 見た目にこだわるお客様におすすめ。ホテルライクな印象に仕上がる。
発売当初は厚みと価格で扱いづらかったが、改良により施工性・価格ともに向上し、現在は非常に使いやすく人気の製品です。
バスナアルティ施設・業務用の高耐久タイプ🏢 車椅子・キャスター対応の強度を備え、介護施設や商業物件に適している福祉施設・病院等のハードユース環境で重宝しており、安心して提案できる製品です。

バスナシリーズ共通の基本性能

  • 防滑性:濡れていても滑りにくい表面仕上げ
  • クッション性:足腰にやさしい柔らかさ
  • 防水性・耐薬品性:清掃しやすく衛生的
  • 耐熱性:浴室乾燥・温水洗浄にも対応
  • 耐久性:約10年以上の使用実績あり

💡 施工現場でのリアルな評価:

  • 下地との密着性が高く、施工後の安定感がある
  • 柄の種類も豊富で、壁シートとのコーディネートがしやすい
  • 在庫流通が安定しており、急ぎの施工にも対応可能

バスナシリーズは、「ただ張るだけ」ではなく、安全性・意匠性・快適性すべてに配慮した製品です。
次は、「塗装+床シート張り」というハイブリッド提案の価値についてご紹介します。

塗装+床シート貼りというハイブリッド提案の価値

浴室床用シートは、その機能と施工性から非常に有効なリフォーム手段ですが、浴槽の内側には施工できません。
これは、形状の複雑さと、シートが常時湯水に浸かる環境には適さないためで、浴槽の内面改修には塗装が適しています

そこでおすすめしたいのが、壁:装飾シート+床:バスナシリーズ+浴槽:塗装という、
【張る+塗る】を組み合わせたハイブリッドな再生工法です。


組み合わせ施工のメリット

スクロールできます
施工部位施工方法メリット
装飾シート張り(化粧フィルム)意匠性UP、防カビ・抗菌で清潔感持続
浴室床用シート(バスナなど)防滑性・断熱性UP、安全で快適な足元に
浴槽専用塗料による塗装シート施工不可部位を、美観と耐久性を両立しながら再生

💡 このハイブリッド施工が効果的なケース:

  • 浴槽以外を一新しても、浴槽の古さだけが目立ってしまう場合
  • 壁・床とトータルコーディネートしたい場合
  • 天井と壁はそのままで、浴槽と床をリフォームする場合
  • コストは抑えつつ、空間全体の印象を刷新したい場合

🛠 弊社でも、多くのリフォーム現場でこの組み合わせを提案しており、
全面交換せずにここまで変わるのか」と驚かれることも少なくありません。

塗装は本来、天井・壁・床にも施工可能ですが、塗装のみではどうしても意匠性に限界があります。
そこに装飾シートや床用シートを組み合わせることで、わずかなコストアップで空間の印象を大きく変えることができるのです。

コスト・仕上がり・耐久性のバランスが非常に良く、部分再生を検討されている方には特におすすめできる施工方法です。


施工精度が仕上がりを左右する

浴室床用シートを美しく、かつ長持ちさせるためには、「下地処理・割付・シーリング」など施工工程のひとつひとつを正確に行うことが不可欠です。
特にユニットバスの床は、既存の状態によって施工手順が大きく変わるため、細かい部分まで丁寧に対応する職人技が問われます


床シート施工時の主なチェックポイント

スクロールできます
チェック項目内容
下地処理表面の汚れ・油分除去、FRPの場合はサンディングなど。密着を左右する重要工程
下地作成ノンスリップ床の凸凹にはカーボンパテ、タイル目地には樹脂モルタルを使用し、段差をなくし平滑な面を形成
割付排水口やR面(曲面部)に合わせて丁寧にカット・割付し、シートが自然に馴染むよう仕上げ
水はけ(勾配)床の傾き・排水方向を確認し、水たまりができないよう施工を調整
シーリング処理シート端部や排水周りは、水の侵入を防ぐためにコーキングで丁寧に処理

💡 見た目の良し悪しだけでなく、耐久性や快適性もすべて、こうした基礎工程で決まります。
とくに浴室のような水回りでは、見えない部分にどれだけ手間をかけるかが仕上がりを左右するポイントです。


実際の施工例に学ぶ—ビフォーアフターと導入効果

ここまで、装飾シートや床用シートの特徴・施工方法・選び方についてご紹介してきました。
実際にそれらの技術を導入することで、どれだけの変化が得られるのか――それを最も実感できるのが施工事例です。

本章では、弊社が実際に手がけた施工例を通じて、

  • どのような課題が解消されたか
  • 見た目・機能がどれだけ改善されたか
  • コストや工期にどんなメリットがあったか

などを、ビフォーアフター形式でわかりやすくご紹介します。


壁1面だけの再生で十分!低コストで美観を取り戻した賃貸物件の施工例

📋 施工データ

スクロールできます
項目内容
施工場所大阪府高石市
依頼の背景管理会社より「ユニットバスの壁1面だけが汚れており、他は綺麗なので全体改修は避けたい」とのご相談
施工前の状態一面のみに黄ばみ・シミ汚れが広がり、清掃では落ちず、見た目に大きな差が出ていた
施工後石目調の装飾シートを1面だけに施工。他の面と質感・色調の調和が取れ、違和感のない仕上がりに。わずかな費用で全体の印象が向上
施工前の壁面。下部に強い汚れと変色が目立つ
施工前
壁面下部の汚れがひどく変色している
装飾シート施工中の様子。壁の半分を貼り終えた状態で、継ぎ目の準備も整っている
施工中
半分張り終えた段階で、継ぎ目の重ね加工に向けた位置合わせと下地処理が整っている
施工完了後の浴室壁。グレー系石目調の仕上がりで美しく違和感がない
施工後
グレー基調の石目で非常にきれいに仕上がり、空間になじむ自然な印象
浴室壁面端部の仕上げ。コーキングなしで美しく収まっている様子
端部もコーキングを使用せず、直線性と密着性が保たれた美しい納まり

💡 ポイント:
「全部を直すのではなく、必要な部分だけ」に絞った提案が功を奏した好例です。
1面だけの施工でも、適切な柄選びと施工品質で十分な意匠性とコスト効果が得られることを証明しています。


塗装+床シートで古い在来浴室を再生!コストと意匠性を両立した成功例

📋 施工データ

スクロールできます
項目内容
施工場所大阪府岸和田市
依頼の背景工務店より「古さと汚れで印象が悪く、このままでは入居者が決まらない。できるだけコストを抑えて綺麗にしたい」とのご相談
施工前の状態在来浴室特有のくすみや汚れが目立ち、清潔感に乏しい印象。全体的に暗く、空室対策としては不安のある状態
施工後通常ならパネルを使う壁・天井も塗装で仕上げることで大幅にコストを抑制床にはベージュ系の床用シートを施工し、浴槽も塗装によって統一感を確保。限られた予算の中で、意匠性・清潔感・機能性をしっかり向上させた再生事例となった。
施工前の在来浴室。タイルの目地に汚れがたまり、緑色の浴槽が古さを感じさせる
施工前
目地部分の汚れが目立つ在来浴室。緑色の浴槽も古っぽさを隠せない
塗装仕上げの白い浴槽と壁、床に施工されたアイボリーのバスナフローレが明るさを演出する浴室
施工後
タイルの壁面と浴槽は真っ白、床はアイボリーのバスナフローレを施工。明るく、入居の決め手になるぐらいの仕上がりになった

💡 ポイント:
この事例は、ユニットバスではなく、在来浴室ですが「パネルを使わず、塗装+シートで再生」という、非常にコストパフォーマンスの高いリフォーム手法です。
浴槽の塗装と床シートの相性も良く、明るく爽やかな印象に生まれ変わったことで、入居促進にも大きな効果が期待できる仕上がりとなりました。


柔軟に対応し、最小限施工で再生—コスト優先でも妥協しないユニットバスの改修例

📋 施工データ

スクロールできます
項目内容
施工場所大阪府大阪市
依頼の背景壁面下部のサビ・腐食により、ユニットバスの一部に構造的な問題が発生。
全面パネル+塗装を提案するもコストが合わず、見た目は二の次で「とにかく最低限でなんとかしてほしい」とのご相談
施工前の状態正面右半面の下地が劣化し、強度がほぼ失われている状態。下部にはサビが広がり、美観・衛生面ともに問題あり
施工後必要箇所に下地補強、全面パネルと下部パネル施工を組み合わせた。
一部に見た目の違和感はあるが、お客様のご要望が第一。
現場ごとの柔軟な対応力が活きた事例

💡 ポイント:
施工内容に制限があっても、現場の状態と予算に応じてベストな選択肢を提案できるのが再生工事の強みです。
「見た目は100点じゃなくても、お客様のご予算の範囲内で安全性・清掃性・快適性を確保した再生」という現実的かつ有意義なリフォーム提案の好例となりました。
ビューティーメイクでは、お客様のご要望に柔軟に対応いたします。


📞 お風呂再生工事の事なら、お気軽にお問い合わせください。 👉 お問い合わせページへ
施工事例ページ、料金ページもご覧になってください👇

費用感・施工期間・メリット・デメリット

ユニットバスの入れ替えに比べ、シート張りや塗装を中心とした再生工事は、コスト・工期・廃材の少なさなど、数多くのメリットがあります。
とはいえ、どんな工法にも短所や注意点はあるもの。
この章では、再生工事の「費用感」や「工期の目安」をはじめ、メリット・デメリットの整理を行い、導入判断の参考になる情報をお届けします。


ユニットバスのリフォームというと、まず「入れ替え工事」が頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
しかし、壁や床を部分的に再生する工法と比較すると、コスト・工期・解体リスクなどに大きな差があります。

以下に、代表的な比較項目を表にまとめました。


🆚 入れ替え vs 再生工事 比較表

スクロールできます
項目ユニットバス入れ替え装飾シート・塗装による再生
費用50万〜120万円程度5万〜25万円程度(内容による)
工期4〜7日程度半日〜3日程度
廃材・騒音解体作業で大量に発生最小限・騒音も少ない
間取り制限浴室サイズ・形状で制限あり現況のまま施工可能
意匠性高い(新調のため)組み合わせにより高い表現も可能
衛生性全面交換で高いシート・塗装も防カビ・抗菌対応可

💡 結論として:

  • 費用対効果重視なら再生工事が断然有利
  • フルリフォームに近い仕上がりを、半分以下の予算と短工期で実現できるのが最大の魅力です

部分補修(壁面または床だけ)/全面貼り替え比較の費用イメージ

ユニットバスの再生工事では、「必要な部分だけを直す」部分施工が可能なため、予算に合わせた柔軟なプランが立てられます。
ここでは、実際の施工内容に応じたおおよその費用感をご紹介します。


スクロールできます
施工範囲内容費用目安(税込)工期目安
壁1面のみシート貼り劣化した面のみ装飾シート施工約4万〜6万円半日
床シート貼りのみバスナシリーズ施工約6万〜8万円半日
浴槽のみ塗装FRP用塗料などで再塗装約8万〜11万円1日
壁+床フル施工装飾シート+バスナ施工約11万〜16万円1日
天井・壁・床・浴槽
全面再生
シート・床材・塗装の組み合わせ約15万〜25万円2日

※1216サイズ(浴室内寸1m20㎝×1m60㎝)の場合


📌 ポイント:

  • 状況によっては「下地処理」「防錆処理」「パネル補強」などの追加費用が発生します
  • 表示価格はあくまで概算であり、現地調査による正式見積りをおすすめします
  • 営業停止を避けたい賃貸・民泊・宿泊施設にも短期間施工は高評価です

施工期間の目安と営業停止・使用制限への影響

再生工事の大きなメリットのひとつが、非常に短い施工期間で仕上がることです。
特に、ホテル・賃貸・管理物件などでは、1日でも早く稼働させたいというニーズが強く、営業停止リスクや入居機会損失を抑えられるのは大きな強みです。


主な施工内容と工期の目安

スクロールできます
内容工期備考
壁面1面のみシート施工2~3時間下地次第で半日程度になる事も
浴槽塗装1日翌日の夕方から使用可能
床シート施工(バスナ)半日冬季は少し工期が伸びる事も
天井・壁・床・浴槽の全面再生2〜3日組み合わせにより工期は変動

メリットまとめ(低コスト・短期間・意匠性・機能改善)

装飾シートや床用シート、塗装を活用した再生工事は、見た目の改善だけでなく、コスト・時間・機能性にも優れたメリットがあります。
ここで、あらためて再生工事による代表的な利点を整理してみましょう。


再生工事で得られる主なメリット

  • 低コスト:入れ替えリフォームの20〜30%の予算でも対応可能
  • 短工期:最短半日で施工完了。営業停止・空室期間を最小限に抑制
  • 高意匠性:石目・木目・メタル調など、多彩なデザインに対応可能
  • 防カビ・抗菌:シート・塗料ともに、水まわりに適した機能性を確保
  • 廃材が少ない:解体不要なため、廃棄物・騒音・粉塵を大幅に削減
  • 柔軟な対応力:予算や部分補修にも対応しやすく、現場ごとのカスタム施工が可能

💡 「入れ替えるのではなく、活かして直す」という発想が、現代のリフォームニーズにマッチしています。


考えられるデメリット・注意点

再生工事はメリットが豊富ですが、すべてのケースに万能なわけではありません。
導入前に知っておきたい注意点や制約を把握しておくことで、より納得感のあるリフォーム判断が可能になります。


主なデメリット・注意点

  • 浴槽にはシート施工ができない
    • 湯や洗剤に常時さらされるため、シートの接着が長持ちしません。
      また、浴槽は曲面や立体的な構造が多く、シートを貼るには適さない複雑な形状であることも理由のひとつです。
    • 塗装と組み合わせる事で浴槽は美しく再生する事が可能です。
  • 下地の状態により追加工事が必要な場合がある
    • サビや腐食が進行していると、下地補修・パネル補強などが追加費用になることがあります。事前の現地調査と見積りが重要です。
  • 構造的な変更ができない
    • サイズを大きくしたい、バリアフリー化でエプロンのまだぎを低くしたい、等の構造の変更はできません。
  • 業者選びが難しい
    • 下地処理や細部の収まりなど、施工する業者によって、仕上がりや耐久性に大きな差がでるのが浴室の再生工事です。ホームページや施工例を確認して、業者のレベルを見極める事も重要です。

まとめ:張るだけ再生で、ユニットバスが生まれ変わる

ユニットバスを「張るだけ」で再生できる時代では、デザイン性・コスト・工期・環境負荷のすべてにおいて優れた選択肢となります。
以下のポイントを押さえておけば、納得いくリフォームが実現できます。


本記事のポイント整理

  • 天井や壁・床に装飾シートや床用シートを貼るだけで、既存設備を活かしつつ見た目も機能もアップ。
  • 従来の「入れ替えリフォーム」と比べて、工期が短く、コストも抑えられ、廃材も少ない。
  • 部分施工が可能なため、壁1面・床のみなど必要な場所だけを対応し、無駄を省ける。
  • シートと塗装の組み合わせや、現場状況に応じた柔軟な対応が、リフォームの成果を左右する。
  • 浴槽は塗装による再生が可能。

おすすめの利用シーン

  • 賃貸やホテル、民泊などの法人施設:稼働停止を避けたい/空室対策を急ぎたい。
  • 戸建・マンションの個人住宅:見た目が古くなった/全面交換はハードルが高い。
  • 予算を抑えつつ印象を一新したいとお考えの方には、特に「張るだけ再生」が有効です。

次の一歩として

  1. 現地を確認し、下地の状態・劣化レベル・使用形態を把握します。
  2. 仕様と予算をすり合わせ、どこまで対応可能か(天井・壁・床・浴槽)を明確に。
  3. 施工会社と仕様・工期・施工範囲を確認し、見積りを立てましょう。
  4. 施工後のメンテナンス計画も視野に入れて、長く快適に使える環境を作ります。

「全面交換ではなく、既存を活かして“美観・機能・コスト”をバランスよく整える」リフォームは、これからの主流になるでしょう。
ぜひ、“張るだけ再生”という選択肢を、あなたのユニットバスにもご検討ください。

装飾シート・床用シートに関するよくある質問(FAQ)

  • はい、装飾シートや床用シートを使えば、ユニットバス全体を入れ替えずに一部のみを再生する施工が可能です。壁1面や床のみといった柔軟な対応ができ、コストや工期も抑えられます。

  • 浴槽は水や洗剤、温度変化の影響を強く受けるため、シート施工には不向きです。そのため、専用塗料による浴槽塗装をおすすめしています。見た目の改善と機能性を両立できます。

  • はい。再生工事は最短半日〜2日程度で完了するため、営業停止や空室リスクを最小限に抑えることが可能です。休館日や空室タイミングを利用した施工事例も多くあります。

  • 使用環境によりますが、一般的な耐用年数は10〜15年程度です。防カビ・抗菌性能がある製品を選ぶことで、長持ちしやすくなります。日常の清掃や換気も耐久性を高めるポイントです。

  • サビや腐食が広がっている場合は、下地補修+パネル施工を行ったうえで装飾シートを貼ることで対応可能です。下地状態に応じて適切な工法を提案しますので、まずは調査をご依頼ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社ビューティーメイク 代表取締役
水廻り再生リフォーム歴32年

日々、浴室・浴槽塗装、キッチン塗装等、パネル・シート施工等、水廻りの再生リフォームを研究しております。
少しでも皆様に再生リフォームを知っていただく為、わかりやすくお役に立てる記事を書いていきます。
水廻り再生リフォームに、ご不安やご不明な点、ご質問があれば
お気軽にご相談下さい。

目次