浴槽・浴室塗装はどれくらいもつ?15年も剥がれない理由と長持ちの秘訣を解説

浴槽やユニットバスは塗装できると聞いたけれど、実際にどれぐらいもつのか?本当に剥がれないのか?――多くの方が最も気になるポイントではないでしょうか。
実際に私たちの元へ寄せられるご相談の中でも、このご質問は非常に多く、お風呂の再生塗装を検討されるほとんどの方が「耐用年数」と「施工の信頼性」を気にされています。

本記事では、再生塗装とはどういう工法なのか、そして交換との違い、どれくらいの耐久性があるのか、素材ごとの注意点やメンテナンスポイントを含めて、現場の職人目線でわかりやすく解説していきます。

また、塗装の寿命は「誰が施工するか」によって大きく変わるのが現実です。施工品質や材料選定の違いが、5年で剥がれるケースと15年以上も美観を保つケースを分けています。

記事の後半では、実際に15年以上経過しても状態を保っている施工事例もご紹介しますので、「失敗しない業者選び」にもきっと役立つはずです。

費用対効果や工期、リフォーム全体の最適化を考える上で、再生塗装は非常に価値のある選択肢になり得ます。

お風呂の再生塗装を検討されている方は、ぜひ最後までご覧いただき、判断材料のひとつとしてお役立ていただければと思います。


目次

再生塗装とは何か?そのメリット・できること

浴槽やユニットバスの表面が劣化してきたとき、これまでは「丸ごと交換」が一般的でした。
しかし近年では、再生塗装(リペイント)という工法が注目されています。


再生塗装とは?

古くなった浴槽・天井・壁面・床などの表面に、専用塗料を塗布して見た目と機能性を回復させる技術です。
ユニットバス全体を対象にできるのが特徴で、費用と工期を抑えながら美しく仕上げることが可能です。

特に以下のような素材には、適切な下地処理を行うことで塗装による再生が可能です。

  • FRP(繊維強化プラスチック)
  • ホーロー
  • ステンレス(カラーステンレス含みます)
  • 人工大理石
  • タイル
  • 塩ビ鋼板(ユニットバスの天井や壁に多く使用)

いずれも下地処理をしっかり行えば、見た目は新品同様に仕上がり、十分な耐久性も期待できます。


再生塗装の主なメリット

  • 工期が短い
    • 通常1〜2日程度で完了
  • 💰 コストを抑えられる
    • 交換の約20~50%程度の費用
  • 🏢 解体不要で施工可能
    • 粉塵や騒音が出にくい
  • 🛠 ひび割れや欠けも補修可能
    • 完全な割れや大きな穴も補修可能
  • 🧼 仕上がりが美しい
    • 新品のような光沢感

法人・個人それぞれに嬉しい選択肢

🔷 法人(ホテル・賃貸・民泊・商業施設)では…

  • 空室期間を最小限に抑えられる
  • 営業停止を避けながら補修可能
  • 見た目が整い、空室対策にも有効

🔶 個人住宅では…

  • まだ使える浴槽を活かしつつ、リフレッシュできる
  • 予算を抑えたいリフォームにぴったり
  • 家族の使い心地・見た目の不満を解消できる

再生塗装は、交換ほど大がかりにしたくないけれど、見た目や使い心地を改善したいという方にとって、コストと品質のバランスが取れた非常に実用的な選択肢です。


交換との違いと比較から見る「どちらを選ぶべきか」

浴室や浴槽のリフォームを検討する際、よく迷われるのが「塗装で済ませるか、それとも交換するか」という点です。

どちらにもメリット・デメリットがあるため、状況に応じて最適な選択をすることが大切です。

塗装と交換の比較表

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項目再生塗装浴槽・ユニットバス交換
費用◎ 低コスト△ 高額になりやすい
工期◎ 1〜2日程度△ 1週間以上かかることも
見た目の変化◎ 新品同様に復元可能◎ デザイン変更も可能
耐久性○~◎ 適切な施工で10〜15年
※材質、施工する業者により変動
◎ 新品の耐久性
解体工事の有無◎ 不要△ 必須(騒音・粉塵も)

交換が向いているケース

  • レイアウト変更やサイズ変更をしたい
  • 長期的な使用を前提に、完全な刷新を希望する場合

塗装が向いているケース

  • 表面の劣化や変色が気になるが、構造に問題はない
  • 工期や費用を抑えて対応したい
  • 空室対策として短期間で美観を整えたい(民泊・賃貸物件など)

このように、予算・工期・使い方によって最適な方法は異なります。

実際には、塗装で対応できないケースはほとんどなく、仮に破損や構造的な問題があったとしても、FRPライニングなどの補修工法を併用することで対応可能なケースがほとんどです。

そのため、「見た目を新しくしたい」「費用を抑えたい」「営業を止めたくない」といったお悩みがある場合は、まずは再生塗装を前提にご相談いただくのが賢明です。


耐用年数について触れる:塗装でどれくらい持つか?

再生塗装は「見た目がキレイになるだけ」と思われがちですが、実際には耐久性のある工法として長年の実績があります。
ビューティーメイクが施工する場合、浴槽・浴室塗装の耐用年数はおおむね15年程度を目安としています。


再生塗装の耐用年数は「15年」が基準

一般的に「塗装は数年で剥がれるのでは…?」と心配される方も多いのですが、実はそうではありません。
以下の要素が適切に満たされていれば、15年以上にわたって美観と機能性を維持することができます。

✅ 耐久性を左右する3つの条件

  • 施工技術
    • 下地処理・研磨・密着工程が丁寧かどうか
  • 材料の品質
    • 浴槽専用の高耐久塗料(トップコート、プライマー)を使用しているか
  • 使用環境
    • 清掃の仕方や換気状況など、日常の扱い方

実際に15年以上経過しても劣化が見られない事例も

当社では、15年以上前に施工した浴槽塗装が、現在も剥がれや浮きなく維持されている事例が多々あります。
適切な工程と材料を用いれば、一般住宅はもちろん、使用頻度の高いホテルや賃貸物件でも十分に長持ちします。


他の工法との比較(耐用年数)

スクロールできます
工法耐用年数の目安特徴
再生塗装(当社施工)約15年施工品質で大きく差が出る
浴槽交換20〜25年高額・工期長め・解体が必要

再生塗装は、工期が短く見た目も一新できるうえに、15年程度の耐久性が見込めるため、
「費用を抑えながら、長く使えるようにしたい」という方には、現実的でバランスの良い選択肢と言えるでしょう。


素材別の耐用年数・注意点・メンテナンスポイント

浴室や浴槽に使用されている素材によって、塗装の適性や注意すべき点が少しずつ異なります。

ここでは、よく使われる主要素材ごとに、耐用年数の目安施工時の注意点メンテナンスのコツをご紹介します。


FRP浴槽(繊維強化プラスチック)

再生塗装工事が完了したユニットバス
ユニットバスのFRP浴槽

ユニットバスで最も多く使われている素材で、塗装との相性が良く、耐久性も高いのが特長です。

  • 耐用年数目安:15年
  • 注意点:ひび割れがある場合は、FRPライニングで下地補修が必要
  • メンテナンスポイント
    • 中性洗剤を使った柔らかいスポンジで清掃
    • こまめな水拭き・乾拭きで水垢防止

ホーロー浴槽(鋳物・鋼板)

真っ白に再生塗装された鋳物ホーロー浴槽
在来浴室の鋳物ホーロー浴槽

金属の表面にガラス質を焼き付けた素材で、光沢が美しい一方、密着性を高める下地処理が重要です。

  • 耐用年数目安:15年
  • 注意点:下地処理に専門技術が必要、ホーロー浴槽用プライマーの使用
  • メンテナンスポイント
    • 使用しないときは水を抜いておく
    • 中性洗剤を使った柔らかいスポンジで清掃
    • こまめな水拭き・乾拭きで水垢防止

ステンレス浴槽(カラーステンレス浴槽含む)

在来浴室
在来浴室のステンレス浴槽

耐久性が高く錆びにくい素材ですが、塗装が密着しにくい傾向があります。そのため、特殊な下地処理と塗料の選定が不可欠です。

  • 耐用年数目安:15年
  • 注意点:下地処理は細かい足付け(研磨)、ステンレス浴槽用プライマーの使用
  • メンテナンスポイント
    • 使用しないときは水を抜いておく
    • 中性洗剤を使った柔らかいスポンジで清掃
    • 水滴を残さず、こまめに乾拭き

人工大理石浴槽(アクリル系・ポリエステル系)

人工大理石浴槽
ユニットバスの人工大理石浴槽

高級感のある素材で、塗装によって表面のツヤを再現可能。素材の種類に応じて、適正なプライマーを選定することが密着性を保つうえで非常に重要です。

  • 耐用年数目安:15年
  • 注意点:プライマーは素材に応じて適切なものを使用
  • メンテナンスポイント
    • 中性洗剤を使った柔らかいスポンジで清掃
    • 水滴を残さず、こまめに乾拭き

タイル(壁)

在来浴室
在来浴室の壁タイル

古い浴室でよく使われているタイル面(壁)も、専用プライマーを使用することで塗装可能です。

  • 耐用年数目安:10〜15年(下地状態により差あり)
  • 注意点:目地の状態や浮きの有無を事前に確認することが重要
  • メンテナンスポイント
    • 目地のカビは早めに除去(市販のカビ取り剤使用可能)
    • 定期的に表面を乾燥させると長持ち

塩ビ鋼板(天井・壁)

ユニットバス
塩ビ鋼板のユニットバス壁

ユニットバスの天井や壁によく使われている素材で、塗装との相性も良好です。

  • 耐用年数目安:15年
  • 注意点:水垢や石鹼カス、皮脂汚れ等を徹底的に洗浄・研磨
  • メンテナンスポイント
    • 湿気をためないよう、使用後は換気をしっかり
    • 定期的に表面を乾燥させると長持ち

このように、どの素材でも適切な施工を行えば、十分な耐久性と美観の維持が可能です。日々の使い方や清掃方法によっても耐用年数は変わってきますので、無理なくできるメンテナンスを意識することが長持ちのコツです。

いずれの場合も、中性洗剤と柔らかいスポンジでのやさしいお手入れ、そして仕上げに乾拭きを行うのが理想的です。
乾拭きは必須ではありませんが、水垢の予防という点では非常に効果的です。

「ちょっと手間かも…」と思われるかもしれませんが、お風呂上がりに洗濯前のバスタオルでサッと一拭きするだけでも十分です。習慣になれば、ほとんど負担を感じることなく、長く美しい状態を保つことができます。


施工業者によって耐用年数に差が出る理由

再生塗装の耐用年数は「何年もつか」ではなく、「どう施工されたか」によって大きく変わります
つまり、同じ素材・同じ塗料を使っていても、施工する業者の技術力や工程の丁寧さによって結果がまったく異なるということです。


⚠ なぜ業者によって仕上がりや耐久性に差が出るのか?

以下のような工程で、わずかな手間や判断の違いが、仕上がりや寿命に大きく影響します

❶ 下地処理の徹底度

  • 表面の汚れ・皮脂・石鹸カス・劣化層の除去
  • 傷やヒビの補修(FRPライニングなどを適切に行う)
  • 表面の足付け(研磨)や脱脂による塗料の密着強化

❷ 材料選定の知識と実績

  • 素材ごとに最適なプライマー(下塗り材)を選ぶ
  • 浴槽専用の耐薬品性・耐湿性に優れた塗料を使う
  • 乾燥・硬化時間を正確に管理

❸ 環境・施工後の管理

  • 湿度・気温に合わせた塗装条件の調整
  • 使用再開までの十分な乾燥時間の確保
  • お引き渡し時の正しいお手入れ方法の説明

職人の技術=耐久性の鍵

「見た目はキレイだけど、1年も経たずに剥がれてきた」
「施工直後からツヤがなく、ムラが気になる」
このようなお声の多くは、技術的な裏付けのない簡易施工や、浴槽塗装に不慣れな業者によるものです。

逆に、適切な工程を積み重ねた施工であれば、15年以上剥がれず、美観を保ち続けることが可能です。


📌 業者選びのチェックポイント

  • ✅ 下地処理の方法を明確に説明できる
    • 問い合わせ時に「どのような下地処理を行うか」具体的に尋ねてみる
  • ✅ 素材に応じた塗料や工程を提案できる
    • 現地調査時に、素材ごとの適正な施工内容を説明してくれるか確認
  • ✅ 自社施工・経験年数・施工実績が豊富
    • ホームページやSNSに掲載されている施工例をチェック
  • ✅ 保証制度やアフターサポートがある
    • 見積もり時に「保証内容・対応期間・再施工の条件」などを明確に確認

耐久性を求めるなら、「誰が施工するか」が最も重要な判断材料です。

見積もりの金額だけでなく、工程・材料・実績を比較して業者を選ぶことが、後悔しないリフォームへの第一歩になります。


剥がれない塗装を実現するための“設計された施工”

塗装が長持ちするかどうかは、「仕上がりの美しさ」ではなく、あらかじめ計算された施工設計にかかっています。

ここでは、塗装を“剥がれない”ものにするために、どんな「準備」と「判断」が求められるのか、職人の視点からご紹介します。


ポイント①:素材・状態ごとの“施工設計”

塗装に入る前には、素材や劣化の程度を正確に診断することが欠かせません。
そのうえで以下のように、素材ごとに施工設計を変えることが、結果として剥がれにくさにつながります。

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素材必要な処理・判断
FRP剥離や変色があればライニング補修や補強を追加
ホーローエッチング処理やダイヤモンドペーパーの研磨が必要
ステンレス専用プライマーと、細かい足付けが必須
人工大理石材質によってのプライマー選定が重要
タイル目地の浮き・割れを確認し、下地処理を入念に
塩ビ鋼板洗浄と研磨を徹底的に

ポイント②:塗料だけでなく「工程管理」がカギ

耐久性を決めるのは、塗料の種類だけではありません。
湿度・気温・塗布の厚み・乾燥時間など、現場環境に応じた微調整と管理こそが重要です。

  • 温度と湿度に応じて、シンナーの種類や量を変える
  • 塗膜を均一に吹き付ける塗装技術
  • 現場に応じて「強制乾燥を仕掛ける」タイミング

これらはすべて、現場を熟知した職人だからこそできる判断です。


ポイント③:浴槽塗装専用の“機能性塗料”を使う

再生塗装では、ただ色を塗るのではなく、浴室という過酷な環境に対応するための機能性塗料を使うことが重要です。
専用塗料には、以下のような特性が備わっています:

  • 🌡 温水でも剥がれにくい「密着力」
  • 🔁 急激な温度変化やたわみに対応する「追従性」
  • 🧴 洗剤やカビ取り剤にも負けない「耐薬品性」
  • ホーローのような輝きを再現する「高光沢仕上げ」

これらの性能があるからこそ、使用頻度が高く、負荷のかかる浴室環境でも塗装を長持ちさせることができます。

大切なのは、ただ「塗る」ことではなく、素材や状態に応じて“剥がれにくくするための最適な選択”を重ねるこ
そうした判断と技術の積み重ねが、15年もの耐久性を実現する塗装につながります


施工事例①:15年経過しても剥がれなし ― 賃貸マンションの浴室塗装

今回ご紹介するのは、15年前に浴室全体を塗装した賃貸マンションのお部屋です。
当時、浴槽内にはひび割れがあったためFRPライニング補修を行い、壁面下部の腐食にはパネル補修を施したうえで、天井・壁・浴槽・洗い場床を塗装させていただきました。


15年後の現在も、剥がれやひび割れなし

このたび入居者様が退去されたことをきっかけに、オーナー様より「浴室がとてもきれいな状態だったので、キッチンのワークトップを塗装してほしい」とご依頼をいただきました。

浴室も確認させていただいたところ、剥がれやひび割れは一切なし。経年による汚れは多少見られましたが、清掃で十分にきれいになるレベルで、オーナー様からも仕上がりの持ちに対してお褒めの言葉をいただきました。

塗装から15年が経過したユニットバス。浴槽や壁・床に剥がれや錆びのない良好な状態
塗装から15年が経過したユニットバス。
剥がれや錆びもなく、良好な状態を保っています
塗装後15年を経たユニットバスを俯瞰で撮影。浴槽・床ともに美観が維持されている様子
別角度から見た15年経過後の浴室。
浴槽も床も美観を保ち、再塗装前とは思えない状態です

再塗装:浴槽と床のみリフレッシュ

お打ち合わせの中で「この際、ついでにお風呂もきれいにしておこう」とご判断いただき、今回の工事では浴槽と床のみを再塗装しました。
天井と壁は状態が良好であったため、今回は塗装を行っていません。

塗装から15年が経過した浴室の下地処理完了後の状態。塗膜の剥がれや浮きが見られず、再塗装に適した良好な下地状態。

下地処理と養生を終えた状態です。

密着の悪い塗装の場合、研磨中に塗膜がボロボロと剥がれてくることがありますが、今回はそのような箇所は一切なく、すべて綺麗に研ぎ込むことができました。
これは、前回の塗装が下地にしっかりと密着している証拠です。

ここまで良好な状態であれば、重ね塗りの際に起こりやすい「リフティング現象(※新しい塗料のシンナー成分で旧塗膜が縮んで浮いてしまう現象)」の心配もありません。
さらに念のため、シンナーを用いた密着テストも行いましたが、浮きや溶解などの兆候は一切見られませんでした。

15年経過した状態でもこれほど良好な塗膜状態を保てているのは、初回施工時の丁寧な下地処理と、適切な材料選定によるものです。
今回のように他の職人が引き継いで施工する際にも、安心して作業できる状態が保たれているのは、技術の証ともいえます。


15年経過しても問題のない状態が保たれていたことは、再生塗装の耐久性と、丁寧な施工がもたらす価値をあらためて実感させてくれる事例となりました。

浴槽と床を別角度から撮影。光沢と明るさが際立つ仕上がり
明るいアイボリーで再塗装された浴室。
清潔感と光沢がよみがえりました
再塗装後の浴室。明るいアイボリーで塗り直され、清潔感のある仕上がりに
別角度から見た塗装後の浴室。
浴槽と床に艶があり、美しく再生されています

施工事例②:12年経過後も剥がれなし ― マンション浴槽の再塗装

こちらは、12年前に底面をFRPライニングで補強し、塗装を施したマンションの浴槽です。
施工前には、業者様によって浴室全体のクリーニングが完了しており、塗装面は非常に良好な状態でした。


12年経過後も異常なしの状態にオーナー様も驚き

塗膜の剥がれや膨れといったトラブルは一切なく、隅々まで確認してもまるで最近塗ったかのような安定した状態
クリーニング後のままでも充分使える状態でしたが、オーナー様からは「12年経ってもこの状態は大したもんや」との嬉しいお言葉をいただきました。


2年前に塗装されたFRP浴槽。剥がれや膨れもなく、塗膜の状態が良好に保たれている
2年前に塗装したFRP浴槽。剥がれや膨れは一切なく、安定した状態を維持しています

再塗装の目的は“見た目の印象アップ”

今回のご依頼は、色味をもう少し明るく、白っぽくしたいというご希望によるものでした。
オーナー様も塗装の必要性について一度は悩まれたようですが、次の入居者に向けた第一印象の向上を意識し、ご決断されたとのことです。

すでに十分にきれいな状態の浴槽でしたが、今回の再塗装によってより明るく、清潔感のある印象に仕上がりました。

再塗装されたFRP浴槽。明るいアイボリーで塗り直され、清潔感のある印象に仕上がっている
再塗装で見た目が一新。明るく清潔感のある浴槽に生まれ変わりました

この事例も、再生塗装の「美観と耐久性」を同時に証明する良い実例といえるでしょう。


失敗しない業者の選び方・依頼前のポイント

再生塗装は、誰に頼むかによって仕上がりも耐久性も大きく変わる工事です。
見た目はきれいでも、数年で剥がれてしまう…という事例も少なくありません。

後悔しないためには、価格だけで選ばず、信頼できる業者かどうかを見極めることが大切です。


業者選びのチェックポイント(再掲)

以下のようなポイントを意識すると、信頼性の高い業者に出会いやすくなります。


  • ✅ 下地処理の方法を明確に説明できる
    • 問い合わせ時に「どのような下地処理を行うか」具体的に尋ねてみる
  • ✅ 素材に応じた塗料や工程を提案できる
    • 現地調査時に、素材ごとの適正な施工内容を説明してくれるか確認
  • ✅ 自社施工・経験年数・施工実績が豊富
    • ホームページやSNSに掲載されている施工例をチェック
  • ✅ 保証制度やアフターサポートがある
    • 見積もり時に「保証内容・対応期間・再施工の条件」などを明確に確認

問い合わせ・見積もり時にチェックしたい大切なポイント

再生塗装を依頼する際には、最初のやり取りや見積もり内容にしっかり目を向けることが大切です。
ここでは、安心して依頼できる業者を見極めるために、事前に確認しておきたいポイントをまとめました。


📞 問い合わせ時に確認したいこと

  • 対応が丁寧か
    • 最初の電話やメールの印象は、業者選びの重要な判断材料です。スタッフの対応が誠実で丁寧かを見てみましょう。
  • レスポンスが早いか
    • 折り返しの連絡や、メール・LINEの返信がスムーズかどうかは、施工後の対応力にも関わってきます。1営業日以上音沙汰がない場合は、念のため慎重に検討を。
  • 質問にきちんと答えてくれるか
    • 疑問点に対して、わかりやすく納得のいく説明をしてくれるかは、信頼できる業者かどうかを判断するポイントです。

🧾 見積もり時に確認したいこと

  • 施工範囲が明確か
    • 浴槽だけなのか、天井・壁・床まで含まれているのか。希望する内容と見積もり内容が一致しているかを確認しましょう。
  • 追加費用の有無
    • 補修費や下地処理費用などが後から発生することがないよう、見積もり段階でしっかり確認を。
      ※「終わってから追加費用が必要」と言われるケースもあるため、事前の確認が大切です。
  • 施工後のお手入れ・使用方法を説明してくれるか
    • お引き渡し後に安心して使い続けるためにも、使用上の注意点やお手入れ方法をきちんと案内してくれるか確認しましょう。
  • 保証の有無・内容が明確か
    • 保証期間や対応条件が書面で提示されるかどうかも重要です。万が一の際にも、安心できるかを確認しておくと良いでしょう。

問い合わせや見積もりの段階から、誠実さや対応力は伝わってきます。
不安なまま進めるのではなく、「納得してから依頼する」ことを意識することで、後悔のないリフォームにつながります。


法人・賃貸物件で特に大切なチェック項目

  • 🏢 短期間施工に対応できるか(営業停止や空室を避けたい場合)
  • 📅 施工日程の調整柔軟性(退去日や入居日と連動するケース)
  • 📷 施工後の記録・写真提出に対応してくれるか(管理報告用)
  • 🧾 請求・契約関係の対応力(法人支払い・指定伝票など)

このように、細かな確認を怠らず、施工品質に自信のある業者を選ぶことが、再生塗装を長持ちさせる最大のポイントです。
判断に迷ったときは、複数社に見積もりを取り、施工方法や提案内容を比較してみるのもおすすめです。


⚠ 安すぎる業者には要注意

相見積もりを取ることはとても大切ですが、「金額だけ」で業者を選んでしまうのはリスクがあります。
極端に安い見積もりには、塗料の質を落としたり、下地処理を省略したりといった理由が隠れていることも少なくありません。

実際に、「安い業者に頼んだらすぐに剥がれてしまい、なんとかして欲しい」というご相談も多く寄せられています。
こうなると、費用も手間も倍かかってしまう結果になります。

大切なのは、価格だけでなく「提案の中身・対応の丁寧さ・施工品質」などを総合的に判断することです。
最終的に満足のいく仕上がりを得るためにも、じっくり比較・検討されることをおすすめします。


まとめ:塗装の耐久性を理解し、価値ある再生リフォームを

浴室や浴槽の再生塗装は、単に見た目を整えるだけでなく、適切な施工を行えば15年もの耐久性が期待できる工法です。
交換よりも費用を抑えられ、工期も短く、法人・個人を問わず幅広いニーズに対応できる非常に実用性の高い選択肢といえます。

ただし、仕上がりや耐用年数は「どんな業者に依頼するか」によって大きく差が出ます。
見積もり内容や対応の丁寧さ、使用する塗料や下地処理の説明など、総合的に判断して信頼できる業者を選ぶことが、後悔のないリフォームにつながります。

本記事では、再生塗装の基本から、素材ごとのポイント、施工事例、業者選びまで幅広く解説しました。
お風呂をきれいに、そして長く快適に使いたいとお考えの方は、再生塗装をぜひ前向きにご検討ください。

「うちの浴槽でも塗装できるの?」「費用感や工期はどれくらい?」など、気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

浴室塗装・再生塗装に関するよくある質問(FAQ)

  • はい、ほとんどの浴槽やユニットバスに塗装が可能です。素材に応じた専用塗料と下地処理を行うことで、新品のような美しさに仕上がります。FRP、ホーロー、ステンレス、人工大理石、タイルなど、多くの素材に対応しています。

  • 適切な施工を行えば、15年程度の耐久性が見込めます。実際に、当社で15年前に施工した浴槽でも、剥がれや浮きが一切ない事例があります。ただし、業者の技術や材料の選定によって耐用年数には差が出るため、信頼できる業者選びが非常に重要です。

  • 通常は工事の翌日夕方から、シャワーやお湯張りの使用が可能です。ただし、ホーロー浴槽・ステンレス浴槽・カラーステンレス浴槽の場合は、塗膜の硬化にやや時間がかかるため、翌々日の夕方からのご使用をお願いしています。

  • お手入れはシンプルで、中性洗剤と柔らかいスポンジでの清掃が基本です。使用後に乾拭きをしていただくと、水垢の予防にもつながります。大掛かりなメンテナンスは必要ありませんので、普段の掃除の延長で清潔を保てます。

  • 状態にもよりますが、多くの場合は再塗装が可能です。まずは塗膜の状態や下地の劣化具合を確認し、必要に応じて旧塗膜の除去や補修を行います。「一度失敗したけど、もう一度ちゃんと直したい」というご相談もよくありますので、まずは現地確認をさせていただければと思います。

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この記事を書いた人

株式会社ビューティーメイク 代表取締役
水廻り再生リフォーム歴32年

日々、浴室・浴槽塗装、キッチン塗装等、パネル・シート施工等、水廻りの再生リフォームを研究しております。
少しでも皆様に再生リフォームを知っていただく為、わかりやすくお役に立てる記事を書いていきます。
水廻り再生リフォームに、ご不安やご不明な点、ご質問があれば
お気軽にご相談下さい。

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