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FRP浴槽とは?特徴・他素材との違いと補修方法を解説!

浴槽を選ぶ際に、「FRP(繊維強化プラスチック)」という素材を耳にすることがあるかと思います。FRP浴槽は、多くの住宅で採用されている一般的な素材ですが、他の素材との違いやリフォーム方法までご存じでしょうか?
本記事では、FRP浴槽の特徴やメリット・デメリット、補修・再生工事の方法まで、分かりやすく解説します。

目次

FRP浴槽とは?その特徴と人気の理由

浴槽を選ぶ際、「FRP浴槽」という言葉を目にすることは多いものの、実際にはどんな素材で、どのような特徴があるのか分かりにくいという方も多いのではないでしょうか。ここではまず、FRP浴槽とは何か、その基本から分かりやすく解説します。

FRPとはどんな素材か?

FRPとは「繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic)」の略で、プラスチック樹脂にガラス繊維などを混ぜることで、強度や耐久性を高めた素材です。軽量でありながら丈夫で、耐水性にも優れているため、浴槽やボート、自動車部品、住宅の防水工事など幅広い分野で使用されています。

浴槽においては、軽さと加工のしやすさ、そしてコスト面のバランスに優れていることから、多くの住宅設備メーカーで標準素材として採用されています。

FRP浴槽の特徴と人気の理由

FRP浴槽の最大の特長は、コストパフォーマンスの高さにあります。素材自体が安価であることに加え、製造時に型に樹脂を流し込むことで複雑な形状でも短時間で大量生産できるため、製造コストを抑え、また軽量である事から流通コストも抑えられています。

また、表面には光沢があり、見た目も清潔感があり美しい仕上がりになります。手触りもなめらかで、入浴時の肌当たりも優しいため、機能性と快適性を兼ね備えた浴槽素材といえるでしょう。

さらに、古くなっても再塗装や補修がしやすいため、交換せずにリフレッシュしたい方にも適しており、近年は再生リフォームの対象としても注目されています。

FRP浴槽
一般的なFRP浴槽

FRP浴槽のメリットとデメリット

素材選びは、浴槽の使い心地や耐久性、メンテナンス性に大きく影響します。ここではFRP浴槽の特長を、「メリット」「デメリット」の両面から詳しく見ていきましょう。

メリット|コスト・施工性・デザイン性に優れる

  • 1. 軽量で施工しやすい

FRP浴槽は非常に軽く、施工時の取り扱いが簡単です。特にマンションや2階以上に浴室がある住宅においては、運搬・設置の負担が小さいという大きな利点があります。

  • 2. 価格が比較的安価

製造コストが低く、大量生産に向いているため、他の素材(ホーロー・人工大理石など)に比べて本体価格が抑えられます。コストパフォーマンス重視の方にとっては大きな魅力です。

  • 3. デザインの自由度が高い

成形がしやすいため、丸みのあるフォルムや広めの浴槽など、多様なデザインが可能です。カラーバリエーションも豊富で、浴室のインテリアに合わせやすい点も好評です。

  • 4. 再生・補修が可能

経年劣化しても、塗装やFRPライニングで再生できるため、交換せずに美しさを取り戻すことが可能です。

デメリット|耐久性や劣化面には注意

  • 1. 表面が傷つきやすい

表面は硬度がそこまで高くないため、金属製のバスグッズや掃除用具などで傷がつきやすい傾向があります。

  • 2. 経年劣化が早い

使用年数が10年以上を超えると、塗装のツヤが失われたり、黒っぽくなったりといった変化が現れやすくなります。水の影響で、表面にクラック(ひび割れ)が発生するケースもあります。

  • 3. 変色に弱い場合がある

強い洗剤や漂白剤を使用すると、表面が変色したりする恐れがあります。お手入れには中性洗剤と柔らか目のスポンジ等を使用する必要があります。

変色したFRP浴槽
いつも水が溜まってる箇所(喫水線)で変色したFRP浴槽

使用環境によって評価が変わる
FRP浴槽の耐久性や汚れの付きやすさは、「使用頻度」や「掃除方法」、「入浴剤の種類」などによって大きく左右されます。定期的なメンテナンスを心がけることで、長く快適に使い続けることができます。

他の浴槽素材との比較

浴槽にはFRP以外にも、ホーロー・ステンレス・人工大理石など様々な素材が存在します。それぞれに特徴があるため、リフォームや新設を検討する際は、違いをしっかりと把握しておくことが大切です。

🛁 FRPとホーローの比較

比較項目FRP浴槽ホーロー浴槽
重さ軽量非常に重い(鋳物は特に重い)
表面の強さやや傷がつきやすい硬くて傷に強い
保温性中程度鋼板:やや低い 鋳物:高い
メンテナンス性傷や汚れが目立ちやすい表面が硬く汚れが付きにくい
コスト比較的安価材料費・施工費ともに高め

ホーローは見た目や耐久性に優れていますが、非常に重く設置にも手間がかかります。対してFRPは軽量で扱いやすく、コストも抑えられるため、リフォーム向きといえるでしょう。

🛁 FRPとステンレスの比較

比較項目FRP浴槽ステンレス浴槽
見た目・質感ツヤのある塗装仕上げ金属的で冷たい印象
静か水の音が響きやすい
耐久性樹脂のためやや劣る高いがスリ傷が付きやすい
表面の傷つきやすさ比較的傷つきやすい傷に強いが、スリ傷へこみには注意
デザイン性色や形にバリエーションが豊富限られる

ステンレス浴槽は耐久性に優れる反面、見た目の冷たさや音の反響が気になることも。FRPはデザインの柔軟性があり、見た目のやさしさや静音性を重視する方に向いています。

🛁 FRPと人工大理石の比較

比較項目FRP浴槽人工大理石浴槽
見た目シンプルで光沢のある塗装高級感・重厚感がある
耐久性経年劣化しやすい長期間美しさを維持しやすい
手触り軽く滑らか重厚で高級感のある手触り
コスト低コスト高価格帯(中〜高)

人工大理石は上質な見た目と耐久性が魅力ですが、費用がかさむ点がネックです。FRPは「価格を抑えつつ、必要十分な美観と機能を得たい」方に適した素材です。

📌 まとめ:目的に応じた素材選びを

素材おすすめの方
FRPコスト重視・施工しやすい・再生可能性重視の方
ホーロー高級感・硬さ・傷の付きにくさを重視する方
ステンレス耐久性最優先・とにかく長持ちを求める方
人工大理石見た目の高級感や肌触りにこだわる方

このように、素材によって特性が変わります。それぞれの特性を良く理解して浴槽を選んで下さい。

🔧 FRP浴槽の補修・リフォーム方法

FRP浴槽のリフォームでは、交換せずに再生する方法が注目されています。
再生塗装の簡単な流れは以下の通りです。

▶ 塗装による再生(浴槽塗装)

  1. 洗浄・下地処理:カビや汚れ、劣化した塗膜をしっかり除去
  2. 下地補修:ひび割れ部や傷がある場合はエポキシパテやFRP樹脂を充填後、研磨
  3. 塗装仕上げ:浴槽専用のウレタン塗料やアクリルウレタン塗料で吹き付け塗装
  4. 乾燥・硬化:24時間前後で乾燥、使用可能

仕上がり:ツヤのある新品同様のツルツルの表面に。色の変更も可能です。

もっと詳しい施工方法を解説しています。是非ご覧になってください。

▶ ガラス繊維とポリエステル樹脂による再生(FRPライニング)

ひび割れがある場合は、ガラス繊維をポリエステル樹脂を使用してFRPを再生します。
細かいひび割れはガラスクロスやサーフェスマット等の薄いガラス繊維を使用、大きなひび割れはチョップドストランドマットやロービングクロスといった厚みのあるガラス繊維を使用して補修・再生していきます。

ひび割れの補修方法を詳しく解説しています。こちらも、是非ご覧ください。

💰 費用と工期の目安

内容目安の費用工期
浴槽塗装8万〜15万円程度約1〜2日間
FRPライニング3万〜18万円程度約1〜2日間
浴槽交換(参考)25万〜50万円以上約3〜5日間以上

FRP浴槽の再生は、工期が短く・費用も抑えられるため、日常生活への影響を最小限にリフォームを行いたい方に最適です。

🌱 交換しないリフォームの魅力

  • 廃材が出ないため環境にやさしい
  • 浴室全体を解体せずに済む
  • 費用を1/2〜1/3程度に抑えられる
  • 好みの色や質感に変えられる自由度

浴槽の見た目を一新したいけれど、費用や工期の負担は避けたい方にとって、再生塗装・補修は非常に魅力的な選択肢です。

FRP浴槽の交換と塗装の違い

浴槽のリフォームには、「交換」と「塗装(再生)」という2つの選択肢があります。ここでは、それぞれの違いや向いているケースを明確にしながら、どんな方にFRP浴槽の再生施工が適しているのかをご紹介します。

🆚 交換と塗装、それぞれの違いとは?

項目浴槽交換浴槽塗装・補修(再生)
費用相場25万〜50万円以上8万〜15万円程度
工期約3〜5日(解体・配管工事含む)最短1〜2日(養生と塗装のみ)
工事範囲浴室全体の一部または全面的な工事浴槽本体のみ
廃材発生あり(浴槽・周辺壁などの解体)なし(既存を活かす)
美観・機能新品に交換されるため完全に新しい現在の形状のまま美観を再生できる
おすすめの方形状変更もしたい方見た目の劣化のみを改善したい方

FRP浴槽の「再生塗装」が適している方

👛 費用を抑えたい方
・浴槽をまるごと交換すると高額になるため、コストを抑えて美観だけ改善したい方に最適です。

🕒 工期を短くしたい方
・工事は最短1日。お風呂を長期間使えないことが困る方に向いています。

♻ 環境や家の構造を壊したくない方
廃材を出さずに、既存の浴槽をそのまま活かしたい方にもおすすめです。

🎨 色や質感を自由に変えたい方
・お好みのカラーに変更可能で、浴室の雰囲気を気軽に変えられます

再生塗装施工例
実際の施工例です。
天井と壁はパネル、床はシートを張っていますが、FRP浴槽は塗装しています。

FRP浴槽
施工前
塗装したFRP浴槽
施工後
FRP浴槽
施工前
塗装したFRP浴槽
ピカピカになりました!

浴槽交換が適しているケース

一方で、以下のような場合には浴槽交換を検討する必要があります

  • 形状やサイズを変更したい
  • 給排水設備や断熱性を含めて改善したい

これらのケースでは、部分補修では不十分であり、耐久性や安全性の面からも交換が推奨されます。

📌 まとめ:選ぶべきは“目的と状態”に応じて

FRP浴槽の塗装リフォームは、コスト・工期・環境負荷のバランスに優れた方法です。
一方で、構造的な損傷や設計変更が必要な場合には交換が最適となります。

状況・目的最適な方法
ツヤ・色あせ・軽微なひび再生塗装・補修
割れ・欠け・サイズ変更したい浴槽の交換
短期間で費用を抑えて綺麗にしたい再生塗装・補修
給排水設備や断熱性を改善したい浴槽の交換

このように「目的」と「浴槽の状態」によって最適な選択肢は変わります。
迷った場合は、現地調査で専門業者に相談するのが確実です。

📝 まとめ

FRP浴槽は、軽量で施工しやすく、コストパフォーマンスに優れた実用性の高い素材です。多くの住宅で採用されており、経年劣化があっても塗装や補修による再生で、美観と機能を取り戻すことが可能です。

ただし、浴槽の状態やリフォームの目的によっては、「交換」か「再生」かを見極める必要があります。

  • 軽度な劣化・見た目の改善が目的 → 再生塗装がおすすめ
  • 構造的な破損・性能改善が目的 → 浴槽交換が必要

いずれの場合も、無理に浴槽を交換せずに済む選択肢があることを知っておくことは、費用や時間の節約にもつながります

「劣化が気になるけれど交換まではしたくない…」という方は、ぜひFRP浴槽の再生塗装を検討してみてください。プロの手によって、浴槽が再び輝きを取り戻します。

✅ よくある質問(FAQ)

Q1. FRP浴槽とは何ですか?他の浴槽素材との違いは?
A. FRP浴槽は「繊維強化プラスチック」で作られた浴槽です。軽量で施工がしやすく、価格が安価なのが特徴です。ホーローやステンレス、人工大理石と比べてデザイン性やコストパフォーマンスに優れます。


Q2. FRP浴槽は何年くらい使えますか?寿命は?
A. 使用状況にもよりますが、一般的には10〜15年程度が目安です。表面のツヤが失われたり、ひび割れや変色が見られた場合は、塗装やライニングでの補修が可能です。


Q3. FRP浴槽の塗装リフォームはどんな場合に適していますか?
A. 浴槽の色あせや小さなひび割れ、大きなひび割れにも適しています。費用を抑えつつ見た目を綺麗にしたい方におすすめです。


Q4. FRP浴槽の再生塗装と交換では、どちらがコスパが良いですか?
A. 塗装は8万〜15万円程度で済み、工期も1〜2日と短いため、費用や時間を抑えたい方には塗装がコスパに優れています。ただし、浴槽のサイズを大きくしたい等の構造自体の変化を希望する場合は交換が必要です。


Q5. FRP浴槽の補修方法にはどんな種類がありますか?
A. 主に「浴槽塗装」と「FRPライニング」の2種類があります。塗装は見た目の再生、ライニングはひび割れの補修に適しています。ひび割れのない浴槽にライニングは必要ありません。

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この記事を書いた人

株式会社ビューティーメイク 代表取締役
水廻り再生リフォーム歴32年

日々、浴室・浴槽塗装、キッチン塗装等、パネル・シート施工等、水廻りの再生リフォームを研究しております。
少しでも皆様に再生リフォームを知っていただく為、わかりやすくお役に立てる記事を書いていきます。
水廻り再生リフォームに、ご不安やご不明な点、ご質問があれば
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